「全く筋が通っていない」 UN Womenの「ジェンダー平等は気候変動対策の中心」主張に疑問の声

画像はイメージ(UN WOMEN Pacific / Wikipedia Commons

UN Women日本事務所が公式Xアカウントで投稿した「ジェンダー平等は気候変動対策の中心に据えられるべき」という主張に対して、SNS上でさまざまな反応が寄せられています。

【画像】どういうこと… UN Women日本事務所が投稿した「ジェンダー平等は気候変動対策の中心」

UN Women日本事務所の投稿に疑問の声

投稿では、気候正義の実現には、女性が意思決定の過程において平等かつ意義のある参加をすることが必要であるとし、ジェンダー平等を気候変動対策と強く関連づけて訴えています。

これに対して、あるユーザーは「この主張はまったく筋が通っていない」と指摘し、気候変動と女性の権利問題を直接結びつけることに疑問を呈しました。

さらに別の投稿者は、「女性の苦労を減らせば気候変動が落ち着くと思っているのか」と皮肉を交えてコメントしており、納得しかねる姿勢を示しています。

一方で、開発途上国などの一部地域では、水や食料の確保が女性の仕事であるケースが多く、気候変動によって女性が被る影響が大きいという観点から、UN Womenの主張に一定の理解を示す意見もあります。

ただし、そうした意見も一部にとどまり、全体としては懐疑的な声が優勢となっています。

UN Womenは、持続可能な社会を実現するために、ジェンダーの視点をあらゆる政策の中に組み込むことを提唱しており、今回の投稿もその一環と考えられます。

しかし、気候変動というグローバルな課題と、ジェンダー平等という社会的課題を結びつけることに対し、共感が得られるかどうかは今後の発信のあり方にかかっているようです。

Text by 浅田 一