ガス掘削施設のフェンスを破壊… クマに襲われた作業員が頭蓋骨露出の重傷

画像はイメージ(Michaela Pereckas / Flickr

ロシア連邦に属するシベリアで発生したクマによる人身被害が世間の人たちを脅かしています。

【動画】フェンスがあるからと油断していたら… クマに襲われ作業員が重傷

ロシアでクマに襲われる事故

イギリスメディア「The Sun」によると、事故が発生したのは2023年11月、荒野の奥深くに広がるガス掘削施設でした。

作業員たちが仕事に取り組んでいる最中、数頭の番犬がフェンスの外に向かって騒がしく吠え始めたといいます。

そこには1頭のヒグマがいたものの、作業員たちは「フェンスがあるから」と気に留めませんでした。

ところがクマはフェンスを手で破壊し施設の中へ。

犬たちが激しく吠えて危険を知らせるなか、クマは喫煙所の方へ突進すると、そこにいた2人の作業員に襲い掛かったのです。

拡散されている映像には危機一髪で逃げ切る作業員のほか、クマに襲われた作業員の痛々しい叫び声、そして彼らを助けようと消火器を噴射させるスタッフたちが映っています。

クマはエルダー・ガレーエフさんの衣類を引き裂き頭部や肩に噛みついたほか、イワン・ブラシェンコさんのことも激しく攻撃。

彼らは頭蓋骨が露出するほどの重傷を負い、応急処置を受けたのちにドクターヘリで病院へと搬送されました。

襲撃から20分後、通報を受け駆け付けたハンターがクマを射殺し、エルダーさんらも一命を取り留めたということです。

今回の被害に対し、人命に危険を及ぼしながら働く作業員らの労働保護に対し議論が交わされたほか、「こんな土地で働いているのに護身用のライフルもないのか」「これを機に職員の安全を考慮してあげてほしい」「怖すぎる」「命が助かって本当によかった」「毎日命懸けで働くなんて…」「番犬もクマには敵わないよ」といった意見が寄せられました。

Text by 春野 なつ