アニエスべーがフランス百貨店から撤退 「SHEIN」の進出には「遺憾の意」を表明
画像はイメージ(Kazuyuki N / Wikipedia Commons )
フランス発のファッションブランド「アニエスベー」が、パリにある百貨店BHVから撤退することを発表しました。
アニエスべーがフランスの百貨店から撤退
背景には、同百貨店に中国発のファストファッションブランドSHEINの出店があると見られています。
SHEINは安さを売りにしているブランドですが、一方で「パクリ」疑惑や過酷な生産現場が取り沙汰されています。
アニエスベーのプレスリリースによれば、ブランドが掲げる価値観や環境への配慮といった理念に基づき、今回の判断に至ったとされています。
「ファッションが、本来持つべき喜びや自由さ、そしてものを大切にする心を失ってしまうことを、私たちは望んでいません」とし、フランス国内で展開を始めたSHEINの出店に遺憾の意を表明しました。
撤退の対象となるのはパリ・マレ地区の百貨店BHV内にあるアニエスベーの店舗。
2025年11月5日のSHEINオープン日に同館のアニエスベーをクローズし、契約期間が終了する2026年1月末に完全撤退すると発表しています。
X(旧Twitter)上でもアニエスベー公式アカウントが声明を投稿しており、「人にも地球にもやさしいものづくりを続けてきたブランドの姿勢を守るため」とし、企業としての信念を強調しました。
投稿は7.5万件以上の「いいね」を集め、多くの共感の声が寄せられています。
この決定は、ブランドのポジショニングや価値観を重視した姿勢の表れと受け止められており、同時に、ファッション業界における価値観の対立や流通の選択に関する議論にも波紋を広げています。




