クマを驚かせると逆効果? 襲われた夫婦がクマよけスプレーで撃退

画像はイメージ( PLF73 / Flickr

日本国内ではクマによる痛ましい人的被害が相次いで報告されていますが、海外でも同様の事故が絶えません。

【動画】助かってよかったが… クマよけスプレーで撃退した夫婦

サイクリング中にクマに遭遇

2025年7月には、カナダのブリティッシュ・コロンビア州南東部の町で重大な事故が発生しました。

同国メディア「CBC」によると、ある日の午後4時半頃、1組の夫婦がクレストンを流れるクーテネイ川沿いを電動自転車でサイクリングしていたところ、突然2頭のグリズリーベアが現れました。

最初に気配に気が付いた夫が「クマだ!」と叫び声をあげ、妻は即座にクマよけスプレーを噴射。

1頭のクマは驚いて逃げるも、もう1頭のクマが夫に襲い掛かったといいます。

妻は再びスプレーをクマにかけると、攻撃していたクマも森へと帰っていきました。

妻はすぐに救助隊を要請し、重傷を負った夫はクランブルック市内の病院へ搬送され、緊急手術を受けることに。

一時は危険な状態でしたが、後に回復傾向にあることが発表されました。

また王立カナダ騎馬警察(RCMP)は「スプレーをすぐに取り出して使用したことが命を救うことに繋がった可能性がある」とコメント。

しかし「今回の襲撃はクマの防御的なものであり、残念ながらクマを驚かせてしまうことは、こうした事故が発生する原因の一つです」と述べました。

世間からは「クマだって初めて見る人間に驚くだろう」「子グマを連れた母親の可能性が高いね。もし自立した単独のクマだったら、落ち着いて自転車の匂いを嗅いで立ち去っただろう」「自然界においては、人間も食物連鎖の一部に過ぎないということ」など、様々な意見が寄せられています。

Text by 春野 なつ