当局が特定に向けて捜査 クマに清涼飲料を与えた男性
画像はイメージ(Robert F. Tobler / Wikipedia Commons )
インド中部チャッティースガル州の村で、男性が野生のクマに清涼飲料を与える様子を撮影した動画が拡散し、波紋を呼んでいます。
クマに清涼飲料を与えた男性
この出来事は『The Indian Express』をはじめとする複数メディアが伝えています。
映像には、一人の男性がクマに近づき、ボトル入りの飲み物を目の前に置く場面が映っています。
胸元にUあるいはY字のような模様が入ったこの個体は、インドやネパールに生息するナマケグマ(Sloth bear)という種類とみられます。
体毛が長く、突き出た口吻をもち、主にシロアリなどを食べるのが特徴です。
ナマケグマは人里近くにも現れることがあり、農作物を荒らすなどして人間との衝突がたびたび報告されています。
クマはそのボトルを器用に両手で持って座ったまま飲み干し、飲み終えるとまるで味を確かめるように舌なめずりをしながら周囲を見回す様子も確認できます。
動画はそのままSNS上で急速に拡散しました。
この行為に対して野生動物の専門家らからは厳しい批判が相次ぎ、森林局は男性の特定と所在の確認を進めているということです。
SNS上では、「クマは危険な野生動物だ」「SNS拡散のために動物を道具にするな」などの注意喚起や批判が相次ぎました。
一方で、「インドではクマに食べ物を与える光景は珍しくない」として、寺院周辺で人々がクマに餌をやる様子を撮影した写真を添える投稿も見られました。
また、「野生なのは動物ではなく人間のほうだ」と皮肉る声もあり、野生動物との向き合い方をめぐって議論が広がっています。




