【3選】85年ぶり、100年間目撃例なし、絶滅したと考えられていた海の生き物を再発見
画像はイメージ( Kevin T / Flickr )
世界各地で、長い間絶滅したと考えられていたり、生きた姿を誰も見たことがなかった生き物が次々と発見されています。
【動画】7000万年前のシーラカンス、100年間目撃例がなかったイカ
7000万年前に絶滅したと考えられていたシーラカンス
インドネシア東部・マルク諸島の海では、約7,000万年前に絶滅したと考えられていたシーラカンスの一種がダイバーによって撮影されました。
確認されたのはラティメリア・メナドエンシスで、水深145mの場所で映像に収められています。
古生代から姿を変えずに生き続けてきたことから「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスは、手足のような鰭や退化した肺を持ち、最大で寿命100年に達するといわれています。
現地では「海の王」として親しまれ、伝承にも残ってきた存在。
実際の撮影は偶然の成果であり、研究チームは「長期的な探索支援を得るのは難しい」とその苦労を語っています。
100年前のイカを発見
一方、南大西洋のサウス・サンドウィッチ諸島付近では、100年前に存在が知られたダイオウホウズキイカが世界で初めて生きた姿で撮影されました。
全長14m、体重500kgにもなる巨大イカは、1925年にマッコウクジラの胃から死骸が発見されたことで知られるようになりました。
今回撮影されたのは約30cmの若い個体で、遠隔操作潜水艇のカメラの前を横切る瞬間が映像に収められています。
死骸ではなく生きた姿を確認できたのは史上初めてで、研究者たちは「海洋生物に関する理解を深める大きな一歩だ」と喜びを示しました。
85年ぶりに目撃された淡水魚
さらにインド北部ヒマラヤ地域のチェル川では、85年ぶりにチェル・スネークヘッドが発見されました。
ヘビのような頭部と細長い体を持つライギョの一種で、最後の標本採集は1933年。
それ以来記録がなかったため、科学者たちは絶滅したと考えていました。
しかし2024年、地元で採集された標本と証拠写真によって生存が確認されました。
美しい緑色の鱗と黄色の縞模様を持つこの魚はスネークヘッド類の中でも最大サイズとされ、今後の研究への期待も高まっています。
数十年、時には数千万年の時を超えた発見は、今なお解き明かされていない自然界の秘密を感じさせるものであり、科学者たちの探求心をさらに刺激し続けています。




