「ヘイト本を宣伝しないで」 紀伊國屋書店の投稿を市議が批判

画像はイメージ( nakash / Wikipedia Commons

紀伊國屋書店本町店がXで書籍を紹介した投稿が思わぬ形で注目を集めました。

【画像】「差別は『ご不快な思い』が問題なのではありません」憤る市議

クルド人問題の書籍を紹介したら「ヘイト」

投稿されたのは、石神賢介さんの著書『おどろきの「クルド人問題」』をおすすめする内容でした。

著者が、「実際に埼玉県川口市に住んでみることで見えてきた、『多文化共生』という理想と現実の驚きべきギャップ」と紹介していました。

しかしこの表現に対して、一部から「差別的な固定観念を助長しかねないのではないか」との声が寄せられました。

具体的には福島めぐみ・鶴ヶ島市議が「差別の助長、差別扇動への加担であったと認識していただきたいです。 差別は『ご不快な思い』が問題なのではありません」「書店としてさまざまな本を置くのは100歩譲って認めるとして、せめてヘイト本を宣伝しないで欲しいです。今からでも宣伝をやめ、ヘイト本は「ヘイト本研究棚」でも作ってそこに収めてください」と主張したのです。

こうした声を受けて同店は8月31日、「差別的な表現を助長しかねない可能性があったことを真摯に受け止めます」と投稿を削除し、謝罪を発表しました。

同時に「今後は発信の際に十分な確認を行い、信頼関係を大切に情報発信する」と再発防止を約束しています。

一方で、X(旧Twitter)上では「問題ない紹介では」「むしろ過剰に批判するほうが行き過ぎでは」といった擁護の意見も見られました。

Text by 浅田 一