沖縄の離島で新種のトビムシ 発光するのは世界初
画像はイメージ(rabbit_akra / Flickr )
沖縄県の離島で、発光能力をもつトビムシ4種が確認され、このうち2種が新種として記載されたことが明らかになりました。
発光するトビムシが新種として報告されるのは、世界で初めてのことです。
沖縄で発見された新種のトビムシ
この成果は、学術誌『Zootaxa』に掲載されています。
研究を行ったのは、多摩六都科学館の大平敦子博士(横浜国立大学研究支援員)と、同大学の中森泰三教授を中心としたチーム。
宮古島、西表島、与那国島で採集した個体の中に、発光する種が複数含まれていることを突き止めました。
新種にあたるのは、宮古島で採集された「アカホシアカイボトビムシ」と「シシガミアカフサイボトビムシ」の2種。
「アカホシアカイボトビムシ」は、ラテン語で“光をもたらす”を意味する「lucifera」に由来して命名されました。
また、「シシガミアカフサイボトビムシ」は、発見地に沖縄の守り神シーサーを模したすべり台があったことにちなみ、「獅子神=シシガミ」と名付けられました。
このほか、西表島の「フチミアカフサイボトビムシ」、与那国島の「クビワアカフサイボトビムシ」も、今回初めて発光性が確認された既知種です。
4種はいずれも赤い体色をもち、体表の突起が刺激を受けて緑色に光るという特徴があります。
形態観察に加え、DNA解析によって別種であることが裏付けられました。
トビムシは体長数ミリの小型節足動物で、世界に9,000種以上が存在しますが、発光する種は極めて少なく、これまで十数例しか知られていません。
2023年にも同チームは日本産の既知種4種の発光性を報告しており、今回の成果とあわせて、日本の発光トビムシは計8種にのぼります。
この記録により、日本は発光トビムシの種数で世界最多の国となりました。
研究者らは、他の分類群にも未発見の発光種が潜んでいる可能性を指摘しており、今後の調査が期待されています。
この発見に対しネット上では、「発光するトビムシの報告は初めてなんですね」「美しい」といった驚きの声のほか、「イボだらけで光るの?」「神秘的だな」と関心を示すコメントも寄せられています。




