川口市を視察した議員「命の危険を感じた」 クルド人関係団体は「事前に許可を得るのがマナー」

画像はイメージ(MaedaAkihiko / Wikipedia Commons

2025年6月、川口市の一部地域で外国人住民の生活実態に関心を持つ他自治体の議員らが視察に訪問し、奥富精一川口市議会議員の案内のもと、現地調査が行われました。

【画像】一般社団法人日本クルド文化協会などが川口市内で行なっているパトロール

その際、同市に在住する外国人とのトラブルが起きたことを議員が明かしています。

川口市を視察した議員に起きたトラブル

全ての視察は公道上から車で行われ、撮影等は控える形で実施。

ところが外国人が乗車していた車両3台に数キロにわたり追尾されたとして、武南警察署へ避難し、通報対応を取る事態となりました。

警察署敷地内では車両を囲まれるなど騒然とした場面もあり、議員や同行者は「命の危険を感じた」と報告しています。

また、奥富議員は「一般住民が日常的に同様の恐怖や不快感を抱いている現状がある」と指摘。

不法行為や交通マナー違反など、一部の行動に対する問題意識を強く表明しています。

今後も「法の抜け穴を利用した長期滞在の是正に取り組む」との姿勢を明らかにしました。

一方で、一般社団法人日本クルド文化協会は、今回の視察に対する「配慮の不足」「地域調和への影響」を問題視。

具体的には「視察にあたっては、もし事業所や個人の私有地に近づく場合、市や関係者への事前調整・連絡が本来必要である」「訪問の目的や同行者の情報を丁寧に伝えれば、多くの方は協力的である」と説明。

また、「撮影・訪問は許可を得て行うのが国際的なマナー」であり、「住民に不安や誤解を与えないような配慮が求められる」との意見も述べています。

さらに、視察者が「地域のルール遵守」を主張するならば、まずは自身が模範的な対応をとることが大切であり、対立をあおるような言動ではなく、「誠実な対話によって信頼関係を築く姿勢が、地域の共生に不可欠」であると訴えました。

Text by 浅田 一