古代ローマの水道跡に眠る謎の生物発見! 都市遺構で見つかった新種甲殻類
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スペイン南部のカルモナという町の地下に残る古代ローマ時代の水道跡で、新種の甲殻類が発見されました。
【画像】古代ローマの水道に新たな命!都市地下で見つかった極小生物
この調査は、学術誌『Subterranean Biology』に掲載されました。
新種の甲殻類
発見されたのは「バエティコニスクス・カルモナエンシス(Baeticoniscus carmonaensis)」と名付けられたダンゴムシやワラジムシなどを含む無脊椎動物の一種です。
体長は約2.5㎜と非常に小さく、無色透明の体、大きな黒い目、触角を持ち、分節した体をしています。
この生物が見つかったのは、サン・アントン水道鉱山と呼ばれる人工地下構造物で、今から約2000年前のローマ時代に地下水を収集するために建設されたものです。
水道跡には今なお水が流れており、近年まで住民や農園、水車などの給水源として使われていました。
研究チームは、地下通路の高所で見つけた腐敗した木片の上や内部で、この新種が動いたり隠れたりする様子を観察。
木片はおそらく井戸から地下水路に落下したものと考えられています。
発見された個体はその隙間に生息していたとみられています。
このような都市部の地下考古学的環境で新種が記載される例は極めて珍しく、今回の発見は都市の地下空間にも独自の生態系が存在する可能性を示すものです。
研究者は、都市に存在する遺構や水路、トンネルなどの環境にも今後注目すべきだと指摘しています。
この新種の発見に対しては、インターネット上で「彼らも“ローマ帝国のこと”を考えているのかもしれない」「青っぽく見えるとすぐに『感染では?』と疑われがちだから、『無色』と説明されていて安心した」「少し珍しい見た目というだけで、すぐに“キュバリス属”扱いされるのがおもしろい」といった声が寄せられました。




