道路を横切っていた6mの巨大ヘビ 「本当に不気味」

画像はイメージ(Flicker/ Dawn Pedersen

真夜中のオーストラリアの熱帯雨林で、車のヘッドライトが照らし出したのは、目を疑うような“巨大なある生物”でした。

【動画】「倒木かと思った」車を止めた“6m級ヘビ”

この一件は、オーストラリア在住の作家、キャット・フィナーティさんのFacebookに投稿されました。

勇敢にヘビを守った女性に称賛の声

動画には、道路を横切って動かない巨大ヘビと、それを見守るキャットさんの姿が映されています。

ライトに照らされ、アスファルトの上に長く伸びているのは、全長約6mはあろうかとみられるカーペットニシキヘビです。

キャットさんはこの日、自身の回想録『Never Let a Good Disaster Go to Waste』のサイン会を終え、ファー・ノース・クイーンズランドの暗く人気のない道路を車で走行中だったといいます。

ヘッドライトに照らされた巨大な影を見て、最初は倒木かと思ったものの、近づくとそれがヘビだと判明。

車で避けて通ることはできず、さらに「別の車が来て轢いてしまったら悲劇だ」と感じたことから、その場を離れなかったと豪「Yahoo! news」に語っています。

「これは本当に不気味だ」「触るのは怖い」と動画の中で話しているキャットさん。

やがて駆けつけた友人と、2人がかりでヘビを森の中へと誘導すると、ヘビはゆっくりと体をくねらせ、闇の中へと消えていったということです。

カーペットニシキヘビは、オーストラリアやインドネシアに生息する大型種。

森林ではネズミや鳥類を捕食し、生態系のバランスを保つ役割を担い、かつては害獣対策として導入されたこともありました。

成体になると全長3mを超えることも珍しくなく、今回確認された個体は、その中でもひと際大きなサイズだったことが分かります。

キャットさんは今回の遭遇を「ただの目撃ではなく、通過儀礼のようだった」と振り返り、「予測不能で不快なもの、その中にこそ本質があることを、ジャングルが思い起こさせてくれた」と、自身の著書で記した信条に重ねています。

彼女の投稿には、「よくぞ守ってくれた」「そのヘビには何十年もの命が宿っている」「とても美しい体験」といった称賛の声が寄せられていました。

Text by 本間才子