日本の「オーバーツーリズム」 外国人から「おもてなしの質が低下」と指摘
画像はイメージ(Flicker/ David Stanley )
近年、日本における外国人観光客の増加と同時に、「オーバーツーリズム」への深刻な問題が浮き彫りとなっています。
【画像】「外国人観光客が多すぎて、素行の悪い人たちと遭遇する」外国人が日本旅行に指摘
これについて、実際に日本を訪れたことのある海外の人たちはどう捉えているのでしょうか。
外国人が見た日本の「オーバーツーリズム」問題
海外の人気掲示板『Reddit』には、「オーバーツーリズムの影響で、日本らしいおもてなしの質が低下している」といった書き込みがなされました。
これに対し、「政府と経営者はハッピー。でも観光地の住民は、観光客が3分の1だった10年前と比べて、膨大な不満を訴えている」との意見が最も支持を集めています。
ほかにも「スペインが良い例だよ。政府と企業がたくさんの観光客を集めたがために、住民は郊外や田舎に住むしかなくなった」「円高のおかげで、外国人が安物件を前例のない価格で買い漁ってるよ」といった指摘が。
また「政府が観光業に力を入れているのに、実際は準備が整っていない」「おもてなしが薄れているの?日本の大きな魅力の一つなのに」「このままだと日本人が持つおもてなしの心自体がなくなってしまう」など、残念がる声があがりました。
さらに「日本に何が欠けているのか」を指摘するコメントでは、宿泊施設の不足を挙げ、「祝日など国内旅行者が動く時期にはホテルが満室、それ以外の時期は外国人旅行者の需要過多により、多くの国内旅行者が利用しづらい状況」と説明がされていました。
また「日本旅行の際、何が問題でしたか?」と題された別の投稿では、「外国人観光客が多すぎて、素行の悪い人たちと遭遇する」との意見が。
これに対し、「東京や京都は酷いから、レンタカーや新幹線で田舎へ逃げた方が良い」とのアドバイスが送られています。
ほかにも「街中にあまりゴミ箱が設置されていないから、自分でゴミ袋を持ち歩かなければならない」「現金オンリーの場所が多い」「お寺や神社が石畳や砂利なので、ベビーカーは厳しい」といった点は、私たちにとっては当たり前でも、海外の人たちには珍しいことが分かります。
一方で「コンビニやファミレスの存在は有り難かった」「どの駅にも子供のオムツ替えトイレがあって感心した」など、称賛の声もあがっているようです。
こうしたことから、外国人観光客ですら日本のオーバーツーリズムの現状に辟易としていることが伺えます。
東京や京都に暮らす住民にとっては、特に苦労が大きいことでしょう。
日本経済を支える観光客の存在も大切ですが、まずは日本国民が暮らしやすい生活を送れるよう政府に改善してほしいですね。




