「ダイヤモンドを見つけたようなもの」 1600万年前のアリの化石
画像はイメージ(Flicker/ James St. John )
ドミニカ共和国で見つかった1,600万年前の琥珀から、カリブ海で初めての土アリ「Basiceros enana(ベーシケロス・エナナ)」が発見されました。
【画像】「アリの進化や分布に関する新たな疑問」1600万年前のアリの化石
Discover Wildlifeなどが伝えています。
1,600万年前のカリブ海に生息していた幻のアリ
The Royal Socirtyで発表された論文によると、「Basiceros enana(ベーシケロス・エナナ)」と名付けられたこのアリは、現存する近縁種よりも著しく小型であることが特徴 。
ベーシケロス属のアリは、特殊な毛を使って体に土を付着させ、周囲の環境に溶け込むことで知られています。
これまで、この属のアリはコスタリカからブラジル南部にかけての熱帯雨林にのみ生息していると考えられていました。
しかし今回の発見により、かつてはカリブ海の島々にも分布していたことが明らかになったのです。
この化石を発見したニュージャージー工科大学(NJIT)の研究主導者、フィオレンティーノ氏は、「現代でも見つけるのが難しいアリが、琥珀の中で発見されるとは。まるで、ダイヤモンドを見つけたようなものだ」と述べています。
さらに、この化石は現存するベーシケロス属のアリとは明確に異なる新種で、進化の歴史を再考する手がかりとなるとか。
Basiceros enanaの体長は約5.13mmで、現存する同属のアリ(最大で約9ミリル)よりも小型です。
この発見は、アリの進化や分布に関する新たな疑問を投げかけており、今後の研究が期待されているということです。




