「深海の守り神?」 鎧に包まれたナマコ「ジンガゼキンコ」
画像はイメージ(Flicker/ Roban Kramer )
モントレーキャニオンの深海には、鎧をまとった定住性のナマコが生息しているようです。
Discover Wildlifeなどが伝えています。
鎧をまとった定住性のナマコ「ジンガゼキンコ」
世界には約1,500種のナマコが存在します。そのほとんどは、海底を蛇行しながら移動します。
水深40mから1,400mに生息するジンガゼキンコ(Psolus squamatus)というナマコは、定住性を持つ種。
モントレーベイ水族館研究所(MBARI)が公開した映像には、海底にしっかりと定着したナマコの姿が映っています。
一見イソギンチャクのような、ひらひらした触手がたくさんついています。
海底を徘徊する種と異なり、ジンガゼキンコは捕食者にとって格好のカモになりかねません。
そのため、ジンガゼキンコは鎧のような硬い鱗で身を覆っています。
淡い色も保護色になっているようで、触手を畳むと通り過ぎるカニには岩に見えてしまうことも。
つまり捕食者に狙われやすい代わりに、餌も自分で見つけに行く必要はないというわけです。
ジンガゼキンコにはイソギンチャクのような粘着性の粘液で覆われた触手もあり、プランクトンや他の小さな生物を捕らえるのに役立っています。
ナマコは無脊椎動物の中でも大きく、クレナイオオイカリナマコは体長4.5m、直径10cmにもなる最大級のナマコです。
海底調査を続けているモントレーベイ水族館研究所(MBARI)は、ナマコの美しい映像を捉えると同時に、海で起こっている悲しい問題にも触れています。
それは、プランクトンとプラスチックの区別がつかないナマコが、深海に集まるマイクロプラスチックの脅威にさらされているという事実です。
海洋プラスチック汚染の解決策として、プラスチックの使用を減らし、代わりに再利用可能な代替品を選ぶよう、同研究所は呼びかけています。




