標本調査で発見できたのは2万5,000体中15体 7mmの新種のハチ
画像はイメージ(Flicker/ Jordan Schwartz)
南米・チリのアンデス山脈で、顔が平たく鮮やかな緑色をしたハチの新種が発見されました。
この発見は、学術誌「ZooKeys」に掲載されています。
名の由来は医療の進歩に貢献した生化学者
新種のハチは、チリ中部マウレ州にある「エル・セクレト・デ・ピレン」という山間の自然地帯で見つかりました。
体長わずか7mmほどのこのハチは、「スコロムス・ヴァレンスエライ(Scolomus valenzuelai)」という学名で記載されています。
顔は丸く平らで、背中には複雑な筋模様がついており、翅はうっすらとスモーキーなのが特徴です。
脚や腹部は緑がかった金属色に輝いており、存在感のある外見が印象的といえます。
研究者によれば、このハチは「スコロムス属」という非常に珍しいグループに属しており、これまで南北アメリカでわずか6種しか確認されていません。
今回の発見で7種目となりましたが、これまでの標本調査では2万5,000体中たった15体しか見つかっておらず、この属全体が非常に珍しい存在だといいます。
なお名前の由来となったのは、チリの著名な生化学者パブロ・ヴァレンスエラ博士。
B型肝炎ワクチンの開発やC型肝炎ウイルスの発見など、同国の医療・科学に大きく貢献してきた人物で、その功績を称える意味で名が贈られたそうです。
ネット上では、「南米のアンデスに、こんな緑色のヒメバチがいたなんて驚き!」といった驚きや感動の声も見られました。




