100年前に発見されていた巨大イカ 世界で初めて個体の撮影に成功

画像はイメージ(Flicker/ NOAA Ocean Exploration

100年前に発見された巨大なイカの撮影が、このたび世界で初めて成功しました。

【動画】「歴史的瞬間」100年前に発見されていた巨大イカの撮影に成功

アメリカの非営利団体「Schmidt Ocean Institute」(シュミット海洋研究所)が公式サイトで報じています。

世界初の撮影に成功したイカ

自然界で最も見ることが難しい生き物の一つで、最も重いイカと言われているこのダイオウホウズキイカ(Mesonychoteuthis hamiltoni)。

全長約14m、体重500kgにもなるこのイカが初めて発見されたのは、なんと100年前のことです。

1925年に捕獲されたマッコウクジラの胃から死骸が発見され、初めて新種と認定されました。

2025年3月9日、同研究所が南大西洋のサウス・サンドウィッチ諸島付近の海を調査していた際に、ダイオウホウズキイカが水深600mの地点で、遠隔操作無人潜水艇のカメラの前を偶然通ったそうです。

今回撮影されたのは約30cmと小型であることから、調査団は成長段階の個体と断定。

これまで死骸を確認することはあったものの、深海で生きた姿を撮影したことはありませんでした。

調査団の1人で、エセックス大学の主任科学者ミシェル・テイラー博士は「種の発見を加速し、海洋生物に関する知識を広げられることを誇りに思います」とコメントしています。

初めて捉えられたダイオウホウズキイカの姿に対し、世間からは「半透明だったり光っていたり。美しいわ!」「歴史的な撮影だね」「おめでとう!」「こういうニュースはワクワクするよ」「未知の世界がいっぱいだ」「この日を待っていたよ」といった称賛があがっています。

Text by 春野 なつ