レオナルド・ディカプリオなどが恐竜の化石を買い占め 研究を妨げていることが判明

画像はイメージ(Flicker/ Ivan Radic

恐竜の化石は、多くの高級オークションでは人気の目玉商品。ほぼ完全な骨格標本は数千万ドルで取引されていると言われています。

【画像】「標本を自宅に置いて何がしたいのか」ニコラス・ケイジらが恐竜の化石を買い占め

特に化石標本として人気なのが、白亜紀の象徴的な恐竜、T.レックスです。

しかしLive Scienceなどによると、科学的に価値のあるT.レックスの標本は、公的な博物館よりも、裕福な人々が個人的なコレクションとして購入したり、販売目的で所有したりする人が多いそう。

富裕層が化石標本を買い占め

それによって専門家たちの研究を妨げてしまっているという事実が、新しい研究で明らかになりました。

研究論文をPalaeo Electronicaに発表したのは、アメリカ・ウィスコンシン州にあるカーセッジ古生物学研究所の所長であるT.レックスの研究者トーマス・カー生物学准教授。

カー氏はさまざまな情報源をあたって、現在Tレックスの標本が知られているだけでどのぐらいあるのかを調べました。

公的な信託にある標本が合計61個、個人所有の標本が幼体14個、合計71個であることが判明しました。

カー氏は、世間に知られていない標本が他にも存在すると確信しています。

例えば、ハリウッド俳優のニコラス・ケイジさん、ラッセル・クロウさん、レオナルド・ディカプリオさんといったセレブは、恐竜化石をコレクションのために購入していることが伝えられています。

ニコラス・ケイジさんは、2024年にTレックスの頭蓋骨を27万6,000ドル(約4千万円)で購入しました。

また、ヘッジファンドの億万長者は、総額4,460万ドル(約63億6,400万円)を出して1億5千万年前のステゴサウルスの標本を買い取ったそうです。

この金額は、恐竜に支払われた史上最高額なのだとか。

驚くような金額を支払ってでも巨大な恐竜の標本を手に入れたい人たちに対し、SNSでは「だったら博物館ごと買占めればいい」「標本を自宅においてどうする気だ」「金持ちの考えはわからない」といった呆れの声も寄せられています。

Text by 都築ミロ