中国の洞窟で発見された新種のゴキブリ 「家庭に出没するものとは全く異なる種類」
画像はイメージ(Flicker/ Toshiyuki IMAI )
中国南部・広西チワン族自治区で、ゴキブリの一種であるノクティコラ属の新種3種が発見されました。
【画像】「家に出てくるものとは違う」真っ白い胴体が目を引く新種のゴキブリ
この研究成果が、学術誌『Zookeys』に掲載されています。
一般的なゴキブリとは異なる外見
新たに記載されたのは、ノクティコラ・バイグエンシス、ノクティコラ・コルディフォルミス、そしてノクティコラ・アッペンディクラタの3種。
ノクティコラ属は、地下性のゴキブリでシロアリにように体色が半透明で、家庭に出るチャバネゴキブリの種類とはまったく異なります。
調査結果から、特にオスの生殖器にはっきりとした違いが見られました。
例えばフックのように曲がった突起、細長く尖った部位が目立つもの、そしてうろこ状の凹凸がついているものなどです。
それぞれ形が大きく異なり、まるで「パズルの部品」のように種類ごとに細かな特徴があり、それが分類の決め手になったということです。
バイグエンシスは広西省のカルスト地帯にあるバイク洞窟で発見され、コウモリのフンの近くや朽ちた木や石の上に生息していました。
動きは鈍く、同じ場所にはアリの一種カンポノトゥス・ニコバレンシスも確認されています。
コルディフォルミスとアッペンディクラタは、道ばたの石の下で見つかりました。
コルディフォルミスは目と翅(はね)がよく発達していたのに対し、バイグエンシスやアッペンディクラタは目が小さく、翅の作りも異なりました。
アッペンディクラタは前翅と後翅の両方がよく発達していますが、バイグエンシスの後翅は退化しています。
研究チームは今回の調査を通じて、同国では洞窟性昆虫の研究が遅れており、今後の調査が重要だと指摘。
約50万のカルスト洞窟には、未発見の多様な種が潜んでいる可能性があるといい、期待が寄せられています。




