185年間目撃されていなかったカワウソ 正式に再発見
画像はイメージ(SeanMack / Wikipedia Commons )
ネパール西部のダデルドゥラ地区でで、約185年ぶりにアジアコツメカワウソ(Aonyx cinereus)の存在が確認されました。
【画像】「ネパールでは185年ぶり」発見されたアジアツメカワウソ
世界最小のコツメカワウソが再び発見
Mongabayによると、この種は最後に1839年に記録されて以来、ネパールでは目撃情報がなく、一部では絶滅したと考えられていました。
この度森林局の職員がランガン川とプンタラ川の合流点で、弱った状態の幼いコツメカワウソを発見。
職員たちが保護したコツメカワウソを、IUCNのカワウソ専門家グループが調査したところ、目撃されたのは正式にアジアコツメカワウソだと確認されました。
職員たちは、1週間にわたりこのコツメカワウソの世話をし、野生に戻したそうです。
アジアコツメカワウソは、世界で13種存在するカワウソの中で最も小さく、IUCNのレッドリストでは「脆弱(Vulnerable)」に分類されています。
その生息域はインドネシアからネパールにまで広がっていますが、ネパールでの生息は長らく確認されていませんでした。
今回の再発見は、ネパールにおけるこの種の保護活動にとって重要な一歩となります。
しかし、河川の開発や汚染、持続不可能な漁業などの人間活動が、カワウソの生息環境の脅威になっているようです。
くわえて、河川のダム建設や違法漁業が、カワウソの主要な食料源である魚類の減少を引き起こしているのだとか。
このため、アジアコツメカワウソを含むカワウソ類のさらなる調査と保護対策が、早急に必要とされています。




