「感染するのはとても珍しい」 全身にコブのような塊ができたキリン 

画像はイメージ(Flicker/ Robyn Jay

南アフリカ共和国に位置する、クルーガー国立公園。

【画像】「早く治療法が見つかってほしい」全身にコブのようなものができているキリン

ライオンやヒョウをはじめ、キリン、シマウマ、ゾウといった数多くの野生動物が観察できるとあり、世界中から観光客が集まります。

そんな同園で最近、全身にコブのような塊ができているキリンが確認されたことを、科学情報のウェブサイトLIVE SCIENCEが伝えました。

ウイルス感染の疑いがあるキリン

同サイトによるとコブの原因は、感染した生き物との直接接触によって発症するパピローマウイルスではないかと考えられています。

これは人間にも感染し、ヒトパピローマウイルスは最も一般的な性感染症の一つです。

世界的な獣医組織のワールドワイド・ベッツで主任獣医兼CEOを務めるジェマ・キャンプリングさんは「牛によるパピローマウイルスではないか」と推測。

動物の体にとまってダニを食べるウシツツキやダニがウイルスを拡散させた可能性があるといいます。

ジェマさんは「キリンがこのウイルスに感染するのは非常に珍しく前例もほとんどないため、個体が治癒して回復するかどうかは分かりません」とメディアにコメントしました。

残念ながらこの病気に対する治療法はまだなく、場合によっては安楽死の可能性も。

しかしながらキリンは元気に暮らしており、また他の生き物に伝染するケースも見られていないことから、今のところ獣医や同園のスタッフらが様子を見守る方針のようです。

キリンに対し、世間からは「頑張って病気に勝ってほしい」「元気に暮らしていて安心した」「早く治療法が見つかればいいね」「今後の感染拡大が怖い」「随時様子をアップデートしてほしい」といった反応があがりました。

Text by 春野 なつ