数年前に発見された腕のないトカゲ 新種であることが判明
画像はイメージ(Matt / Wikipedia Commons )
野生生物の宝庫オーストラリアで数年前に発見されたトカゲが、新種だったことがわかりました。
【画像】数年前に見つかった、腕がなく爪のある足を持つ新種のトカゲ
腕がない新種のトカゲ
2025年3月27日付けで掲載された専門誌「Zootaxa」によると、2018年と2023年に研究者たちはオーストラリア・クイーンズランド州北部にあるガルフ・プレインズ生物地域を調査。
研究者たちが熊手を使って、緩んだ土の中に潜む爬虫類を探していたところ、見慣れないトカゲを数匹発見しました。
観察しているとそのトカゲは腕がなく、爪のあるつま先で土の奥深くに潜っていきました。
研究者たちがそのトカゲを捕獲しDNA検査をすると、やはり新種であることが判明。
Lerista karichigara、通称「タガラカ・スライダー」と名付けられたこのトカゲ。
体長約15cmで、足には2本の爪が生えていますが、腕はなく頭には角ばった鼻と小さな耳がついています。
体には細くて濃い線が走っており、淡い黄金色をしていているこのトカゲは、一見ヘビのようでもあります。
タガラカ・スライダーは、開けた森林地帯の木の根元付近の崩れやすい土の中で見つかる「化石性」を持っていて、普段は穴の中に潜る習性があるのだとか。
ちなみに、タガラカ・スライダーという通称は、このトカゲが生息する地域の一部を所有する先住民族タガラカ族を指しているということです。