「テレビ番組でピンと来た」 35年前に買ったブローチが290万円で落札

画像はイメージ(Martinvl / Wikipedia Commons

35年前に骨董市で安く購入したブローチが、歳月を経て価値のあるものだと判明。

【動画】290万円で落札された元値3800円のブローチ

オークションに出品され高値で落札されました。

骨董市で購入したブローチが高値で落札

イタリア・ローマ出身のフローラ・スチールさんは、1988年にイギリスの骨董市で20ポンド(約3800円)以下のブローチを購入しました。

フローラさんは、そのブローチについての価値はまったく知りませんでしたが、実はデザインを手がけたのは、イギリスの有名な美術建築家ウィリアム・バージェスだったのです。

バージェスは、ウェールズのカーディフ城の改築に携わったことで著名な美術建築家ですが、金属細工、宝石、彫刻のデザインも手がけていたことで知られています。

フローラさんがそれを知るきっかけになったのは、後日、BBCのお宝鑑定番組「アンティーク・ロードショー」を見ていた時。

その番組は、一般人が家にあったアンティーク商品を持ち込んで、鑑定士に鑑定してもらうという内容でした。

ある女性が、バージェスのデザインのひとつであるシルバー、ターコイズ、ガーネットのブローチの査定をしてもらっているのを見た時、フローラさんは自分が買ったブローチのデザイン性にピンときたのです。

そこで、ギルディングス・オークショニアーズに問い合わせたところ、バージェスがデザインしたものだということがわかりました。

オークションハウスによると、フローラさんが購入したブローチのデザインは、バージェスのスケッチのページにあるデザインのひとつだったようです。

最終的に、フローラさんのブローチはオークションに出品されることに。

その準備として、ブローチには日本円で290万円もの売り値がつけられました。

フローラさんが驚いたのは言うまでもありません。

現在、このブローチはイギリス在住の個人コレクターのもとに、新たな住まいを構えているといいます。

Text by 都築ミロ