絶滅したと考えられていた鳥 190年ぶりに発見
画像はイメージ( Prosthetic Head / Wikipedia Commons )
東太平洋上の赤道下に位置するガラパゴス諸島は、多種多様の生物の宝庫として知られています。
1835年に、自然科学者のチャールズ・ダーウィンがこの諸島にあるフロレアナ島を訪れた際、ガラパゴスクイナ(Laterallus spilonota)と呼ばれる小さな鳥を目撃し、記録に残しました。
190年ぶりに発見された鳥
以降、その鳥は誰の目にも捉えられることはありませんでしたが、2024年に実に190年ぶりに、フロレアナ島で観察されたのです。
フロレアナ島再生活動に関わった保護団体「island Conversation」などが発表しています。
着手が始まったのは2年前。
何世代にもわたって在来の野生生物を荒廃させてきた外来種を除去しすることで、従来の生態系を回復させることが目的でした。
そのおかげで、外来種により深刻な影響を受けていたガラパゴスクイナが回復の兆しを見せたようです。
地元ではパチェイと呼ばれるこの鳥が絶滅しかけた姿を再び見せたことは、毎年島でモニタリングをしてきたチャールズ・ダーウィン財団とエクアドルの群島管理局のチームにとって、この上ない成果となりました。
発見時、ガラパゴスクイナは人里や農業から離れ、グアバの木陰の草原に生息していたそう。
確認された調査結果には、6件の音響記録、2件の目視による目撃、1件の写真が含まれているとか。
Island Conversationのプレスリリースによると、科学者たちにとっての次なる調査は、新たに記録されたガラパゴスクイナがどのように生き残ったのかを遺伝子サンプリングによって特定することだそうです。
「ガラパゴスクイナの発見が、絶滅したと思われていた在来のガラパゴス種がまだ存在するかもしれない、それらが近い将来発見されるかもしれないという希望を与えてくれた」と、研究者たちは喜びを露わにしています。