深海で発見された新種のウミウシ 透明ながら危険を感じると発光
画像はイメージ(Bernard Picton / Wikipedia Commons )
モントレー湾水族館研究所(MBARI)の研究チームが、北米太平洋沖の深海で新種のウミウシ「Bathydevius caudactylus(バシデビウス・カウダクティルス)」を発見しました。
同チームが公式サイトで発表しています。
透明色の新種のウミウシ
研究チームは2000年、遠隔操作無人探査機(ROV)を使用して初めて確認。
以降20年以上にわたり調査を続け、150回以上の目撃記録を分析しました。
今回発見されたウミウシは、水深1,000~4,000mの「ミッドナイトゾーン」と呼ばれる深海域に生息しています。
海底に住む従来のウミウシとは異なり、海中を泳いで生活しています。
また、体の一端には大きなゼラチン状の袋組織を持ち、もう一端には多数の突起のついた尾があります。
透明な体は捕食者から身を守るための特徴です。
このウミウシは袋状の組織を使って小型甲殻類を捕獲することができ、クラゲやイソギンチャクに似た捕食方法を取ります。
また、危険を感じると発光し、尾の一部を切り離して捕食者の注意をそらす行動も観察されました。
遺伝子解析の結果、このウミウシは新たな「Bathydeviidae(バシデビウス)」科を形成するに値することが判定されたということです。
この発見に対し、ネット上では、「とても美しい」「驚くほど幻想的だ」といった感動のコメントが寄せられていました。