孤島で発見された新種のトカゲ 孤立して進化を遂げてきた可能性

画像はイメージ(Etan J. Tal / Wikipedia Commons

オーストラリア北東部クイーンズランド州沖の孤島で、新たなトカゲの種「スコーフェル島サン・トカゲ(Scorfell Island Sun Skink)」が発見されました。

【動画】オーストラリアの孤島で発見された新種のトカゲ

学術雑誌「Australian Journal of Taxonomy」に研究論文として発表されています。

新種のトカゲ

ジェームズ・クック大学のコンラッド・ホスキン准教授らの研究チームは、クイーンズランド沿岸の離島を対象に生物多様性を調査していました。

2023年には、すでに「リーフテール・ゲッコー(Leaf-tailed Gecko)」が発見されています。

今回、同じくスコーフェル島で新たに「サン・トカゲ(Sun Skink)」が見つかりました。

スコーフェル島はマッカイ沖約50kmに位置し、標高の高い山頂が海から突き出たような地形を持つ島です。

森林や湿潤な岩場が広がっており、スコーフェル島はクイーンズランドの島々の中でも脊椎動物の固有種の多さで際立っているといいます。

新種のトカゲは、体の鱗の構造や形態に違いがあり、特にオスの体側に鮮やかなオレンジ色の模様があることが特徴。

遺伝子解析の結果、本土のトカゲとは大きく異なっており、長年、島で孤立して進化してきたと考えられています。

ABC News」などによるとホスキン准教授は、「新しい種の発見は本当に興奮することですし、オーストラリアでは今の時代においても、これらの爬虫類のような脊椎動物を含めて新しい種がまだ発見されていることは、非常に信じられないことです」と語り、その驚きと興奮を表現しています。

2023年の発見の際には、「ポケモンのキャラクターみたい」「かっこいい」といった反応が寄せられていました。

Text by 本間才子