95日間漂流していた漁師 ウミガメやゴキブリなどを食べてしのぐ
محمد بوعلام عصامي / Wikipedia Commons
3ヶ月以上もの間、南米ペルー沖で漂流していた漁師が救助され、家族と無事に再会しました。
漂流中飢えを凌いだペルーの漁師
BBCなどによると2024年12月7日、ペルー人のマキシモ・ナパ・カストロさんは、ペルー南部の海岸沿いの町マルコナから2週間の漁に出る予定で船に乗り込みました。
ところがその10日後、嵐でボートがコースを外れてしまいました。
しばらくは、船に積んでいた物資を頼りに飢えを凌いでいたカストロさん。
食糧が尽きると、漂流しながら雨水を溜めて飲み、鳥やゴキブリ、ウミガメを捕まえて食べていたそうです。
予定の日が過ぎても家に戻らないカストロさんの安否を心配した家族は、海上パトロール隊に捜索を依頼。
しかし、カストロさんは発見されませんでした。
そして、漂流から95日目。奇跡が起こりました。
エクアドルの巡視船が、海岸から1,094km離れた地点で、脱水症状を起こし危篤状態になっているカストロさんを偶然発見したのです。
巡視船のスタッフに救助されたカストロさんは、陸に運ばれると医療検査を受け、ペルーの首都リマに空輸されました。
エクアドルとの国境近くで、弟と感動の再会を果たしたカストロさん。
最後の15日間は何も食べていないという苦境の中、母親や生後2ヶ月の孫娘、娘のことを思いながらなんとか耐えてきたそうです。
行方不明になっていた間、カストロさんは誕生日を迎えていたということで、再会できた家族は二重のお祝いをする予定だとか。
「再び生きるチャンスをくれた神に感謝します。」
カストロさんはそう口にし、家族と涙を流して喜びをわかちあったということです。