AIは何時何分か認識するのが苦手 「子供でも分かるのに」

画像はイメージ(Flicker/ Nick Amoscato

近い将来、私たちのほとんどの仕事が人工知能(AI)に奪われてしまう可能性があると言われています。

【画像】エディンバラ大学が行っていた研究

すでに生活の多くをAIに頼っていますが、そんなAIでもアナログ時計やカレンダーを苦手とすることがイギリス・エディンバラ大学の研究によって判明しました。

最新のAI研究で分かったこと

同校のウェブサイトによると研究チームは、テキストや画像を同時に処理することが可能な最先端のAIシステム(MLLM)を使い、アナログ式の時計とカレンダーを正しく回答できるかをテストしました。

時計はローマ数字や秒針の有無、文字盤の色が異なるものなど、様々なデザインを用意。

チームが時間を尋ねたところ、正解率はわずか4分の1に留まったといい、AIが時計の針を検出したり認識したりするのが苦手であることが分かりました。

また秒針の有無は正解率に関係なかったものの、ローマ数字は確率がさらに悪化したそうです。

さらにチームはMLLMにカレンダーを見せ、休日の特定および過去や未来の日付の計算を依頼すると、最も優れたAIモデルでも5回に1回は間違えてしまいました。

一見完璧そうなAIですが、今回の研究によって、小学生の子供たちでも分かるレベルの問題が苦手という意外な弱点が明らかになったのです。

チームは「アナログ時計やカレンダーを理解するには空間認識、文脈の理解、数学の組み合わせが必要であり、これは AI にとって依然として難しい課題です」と述べています。

これらを克服することで、スケジュール管理や自律型ロボット、視覚障害者向けツールなど、時間の把握がキーとなるシステムの強化ができるようになり、今後の研究と開発に期待が寄せられています。

今回の研究内容に、世間から「AIなら何でもできそうなのに」「人間が勝てることもあって良かった」「ちょっと安心した」「意外すぎる」「今後ますます賢くなったら、本当に何でもAIがこなす世の中になる」といった声があがっているようです。

Text by 春野 なつ