お腹に脚など双子の身体の一部がくっついた状態で生まれた男の子 世界で42例
画像はイメージ(Flicker/ brick red )
腹部に双子の一部が結合した状態で生まれたインドの少年が、17年の歳月を経て寄生していた双子を除去する手術を受けました。
寄生性双生児をくっつけて生まれた少年
インドのウッタル・プラデーシュ州に住む17歳の少年は、腹部に脚2本と臀部、性器を持つ不完全な双子が結合した状態で生まれました。
このような現象は、「寄生性双生児」と呼ばれています。
子宮内で結合双生児として形成され、一方の胎児の発育が停止し、もう一方が生存する場合に起こりるのだとか。
BBCは、出生数10万人あたり1例未満しか発生しない極めて稀なケースで、この少年のように4本の脚を持つ人は世界中で42例しか報告されていないと伝えています。
2月8日、首都デリーにある医学研究所の医師たちは、2時間におよぶ手術を行い、少年から重さ15kgの寄生双生児を除去しました。
医師によると、少年の腹部には大きな嚢胞も見つかり、手術は2段階に分けて行われたそうです。
手術中、血液の30〜40%が寄生双生児に流れ込み、少年の血圧は危険なほど低下しましたが、無事に成功を収めました。
術後は合併症もなく、4日後に少年は退院。
今は元気にしているとのこと。
少年は、変わった外見から17年間、近所や学校で噂話や嘲笑の的になっていました。
それは孤独を生み、少年の精神的健康を害し、中学2年で学校を中退する結果に。
また、体を動かすこともできず、どこにも行けない生活を過ごしてきました。
今回、手術に成功した少年は「新しい世界が目の前に広がった。これから勉強して仕事に就きたい」と喜びを語っています。