レオナルド・ダ・ヴィンチが500年前に描いた謎のトンネル 一致する可能性のあるものを発見
画像はイメージ(Flicker/ Jay Cross )
レオナルド・ダ・ヴィンチが500年以上前にスケッチした可能性のある謎のトンネルが、ミラノ工科大学のチームによって発見されました。
【画像】ミラノのスフォルツァ城の地下にあった、秘密のトンネル
イタリアで発見されたレオナルド・ダ・ヴィンチのトンネル
イタリアの鬼才レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、画家である一方で革命的な数学者、建築家であり、さらに軍事構造の専門家でもあったことが知られています。
そのダ・ヴィンチが1495年頃に描いたスケッチは、地下道がある中世の城の地下でした。
今回、ミラノのスフォルツァ城の地下に発見された秘密のトンネルの一部が、ダ・ヴィンチが描いた秘密のルートと一致した可能性があることが判明したのです。
発見したのは、2021年から長期プロジェクトとして調査していたミラノ工科大学の研究チーム。
同チームは、15世紀のスフォルツァ城の地下構造を壊さずにデジタル化するため、地中レーダー、GPS、レーザースキャンなどを用いた調査を実施してきました。
チームが城の外周に沿った有名な地下通路をデジタル化する作業をしていたとき、長年専門家によって仮説だけが立てられていた第二の秘密のトンネルを発見。
最初のトンネルと平行に走る第二の通路は、地表から約1m下に作られていたことから、兵士が敵軍から身を守るための隠し通路として使われていたのでは、と推測したのです。
ダ・ヴィンチは1400年代後半、ルドヴィーコ・スフォルツァ公爵の宮廷人としてこの城に滞在していました。
公爵に絵画の制作を依頼されたダ・ヴィンチは、その間にスフォルツァ城の配置に酷似した防御構造の図面を描いたのかもしれません。
城の地下には、さらに多くの地下構造が隠されていると考えられています。
歴史は奥が深いもの。今回の調査は、ダ・ヴィンチの歴史の謎を紐解く一歩になったようです。