絶滅したと考えられていた淡水魚 85年ぶりに発見
画像はイメージ(Flicker/ Jonathan (Jon) Armbruster)
インド北部ヒマラヤ地域にあるチェル川の固有種「チェル・スネークヘッド」が、85年ぶりに発見され、専門家たちを喜ばせました。
【画像】85年ぶりに目撃された淡水魚「チェル・スネークヘッド」
絶滅していたと考えられていた淡水魚
「チェル・スネークヘッド」 は、ライギョの一種で淡水魚です。
チェル・スネークヘッド(別名チャナ・アンフィベウス)の特徴は、その名の通りヘビに似た頭部と細長い体。
1918年から1933年にかけて、インドのヒマラヤ地方で最後の標本が採集されて以来、この魚の目撃記録がなかったことから、科学者たちは「絶滅した」と断定していました。
ところが、 Zootaxa誌に掲載された最近の論文によると、2024年の彼らの結論が間違っていたことが証明されたのです。
論文では、証拠写真とともに採集された3つの標本によって、チェル・スネークヘッドが85年ぶりに待望の復活を遂げたことが確認されました。
新たに目撃されたのは、西ベンガル州のカリンポンという町にあるチェル川のほとり。
地元部族は、この魚を普通に食料としていたようです。
野生生物学者のフォレスト・ガランテさんは、インスタグラムでこのように再発見の喜びをシェア。
「多くの探検家や科学者が、数十年にわたってチェル・スネークヘッドを求めてきた。そして、インドを数ヶ月トレッキングした末、ついにその存在を証明することができた」
鮮やかな緑色の鱗と黄色の縞模様が美しいチェル・スネークヘッドは、スネークヘッドの種の中でも最大サイズなのだとか。
世界でも希少なこの魚の発見は、今後のインド魚類学における再認識とさらなる調査が期待されるということです。