病気で顔の赤い皮膚がむき出しになっていた犬 安らかに逝去
c画像はイメージ(Flicker/ localpups )
顔に酷い炎症と腫れを持ち、ガリガリに痩せた野良犬の姿がSNSでシェアされると、多くの人の心を痛めました。
病気と飢えでボロボロの状態だった野良犬
2022年のある日、アメリカ・オクラホマ州で1匹の野良犬が救助され、動物保護施設に運ばれました。
フェニックスと名付けられたその犬の姿を施設スタッフがSNに投稿。
ユーザーの多くが「加工した?」と勘違いしたほど、フェニックスの状態は酷いものでした。
体はガリガリに痩せ、顔には赤い皮膚がむき出しになって腫れていました。
目は、閉じることもできないほどの炎症を起こしていたそうです。
フェニックスを診察した獣医師は、最初は虐待を疑っていましたが、検査を続けたところ、全身性エリテマトーデス(SLE)という珍しい自己免疫疾患であることが判明します。
施設の職員は、フェニックスの皮膚を守るために日焼け止めを欠かさず塗り、犬用の服を着せ、心地よい寝床を提供し、献身的に世話を続けました。
すると、フェニックスは次第に明るさを発揮するように。また、よく遊びよく食べて体重も増え始めました。
フェニックスのことがSNSでシェアされると、「引き取りたい」という多くの声が寄せられました。
ところが、2020年6月、フェニックスは旅立ってしまったのです。
困難な病気は、フェニックスに飼い主のもとで生きるチャンスを与えてはくれませんでした。
懸命にフェニックスの世話をしていた保護施設は、それでもフェニックスがたくさんの人に愛されながら、穏やかにこの世を去って行ったことをシェアしました。
フェニックスの存在は、施設職員だけでなく、SNSを通して多くの人に勇気と強さを与えたようです。
施設のアカウントには、「どうか安らかに」「ありがとう」といった多くの追悼コメントが寄せられています。