飼い主が病死した犬 同じ場所で待ち続ける様子に「涙出てくる」

画像はイメージ(Flicker/ Jennifer C.

飼い主が亡くなってしまった後も同じ場所で待ち続ける犬は、タイの人々に日本の忠犬ハチ公を思い出させました。

【動画】飼い主が亡くなった後も同じ場所で待ち続ける犬

ホームレスの飼い主亡き後も動かない犬

タイ東北部コラート市のダウンタウンにあるセブンイレブンの前にいる「ムー・デーン」という犬は、誰かを待っているかのようにいつも同じ場所から動こうとしません。

実は、ムー・デーンには4年ほど一緒に過ごした飼い主の男性がいました。

ホームレスだったその飼い主は、セブンイレブンの周りで物売りをして寄付を集め、店の前で犬と毎晩過ごしていたそうです。

ところが飼い主は重い病に倒れ、2023年11月に亡くなったのです。

飼い主がいなくなった後も、ムー・デーンは店の前で飼い主を待ち続け、一緒に過ごした場所を離れようとしなくなりました。

2025年1月14日、タイのFacebookで「ムー・デーン:コラートのハチ公、帰らぬ飼い主を待ち続ける」とシェアされると、多くのユーザーの心を痛めました。

そんなムー・デーンをセブンイレブンのオーナーや従業員は面倒をみて、かわいがっています。

食べ物はもちろんのこと、寒い夜には毛布をかけたりして、毎日ムー・デーンを気にかけているようです。

SNSでムー・デーンを知った人たちも、店の前にお菓子やぬいぐるみを持って来てくれるようになりました。

飼い主を失くしてしまったけど、ムー・デーンには長生きしてほしい…そう思っているセブンイレブンのオーナーは、店の前に「ムー・デーンはレバーとミルクを受け付けません。どうか長生きさせてあげてください」と看板を設置して来訪者に注意喚起しています。

SNS上では、献身的な犬に対する店主と従業員の思いやりを称賛するコメントが相次いでいる様子。

中には、ムー・デーンに養子縁組を、と願う声も上がっています。

Text by 都築ミロ