ガリガリ君は年々量が減って値上げしている? 赤城乳業に聞いたこれまでの推移

(Flicker/ Yuya Tamai

昨今の物価高による値上げラッシュの中、お気に入りの商品も軒並み値上げされてがっかりしている人も多いもの。

【画像】最近では「ギャル路線」で新商品のガリガリ君を宣伝

価格が上がった物もあれば、内容量が減った物もありますが、中にはその両方という物もあります。

ソーダアイスの中にガリっとした食感の氷が入ったガリガリ君ソーダ味は、ガリガリ君の定番フレーバーですね。

そのガリガリ君も、内容量が年々減ってきたと言う噂があります。

実際はどうなのか、製造・発売している赤城乳業株式会社に聞いてみました。

ガリガリ君は小さくなっている?

ガリガリ君が発売開始された1981年当時の価格は50円でした。

内容量については、「正確な社内記録が残っておらず、当時のパッケージにも容量の記載がないため、あいにくお伝えするのが難しい状況」(赤城乳業株式会社の担当者)とのこと。

1990年代に入ると、容量は115ml、1991年に50円から60円へ値上げするなど価格改定を行っていました。

さらに改定は続きます。

2000年代後半には容量113ml、2015年頃に110mlへ変更され、2016年に60円から70円へ値上がりしていました。

2024年現在は価格80円、容量105mlにて販売しています。

減った理由について、同社は次のように説明しています。

「製造設備に使用する型(モールド)の一定期間ごとに必要な交換に伴うサイズ変更、

その他、その時代ごとの需要やお客さまのご意見なども反映し、容量が変わっております」

2024年3月から、70円から80円に値上げした具体的な理由についても同社は次のように回答しています。

「原材料やスティック・容器包装、物流費、人件費、エネルギーコストといった製造・流通に関わるコストの上昇が主な理由です。

ガリガリ君は『子供がお小遣いで気軽に買える価格』ということを発売当初から大切にしていることから、特に慎重な検討を重ねて参りましたが、度重なるコスト増加を吸収することが極めて困難な状況と判断し、2024年3月から70円から80円への価格改定を実施いたしました」

同社はこの時、新聞や交通広告などで「ガリガリ君値上げ広告」を展開。

SNSで大きな話題になりました。

ネット上では「ガリガリ君」の内容量が減ったり、値上げしたりするたびに話題になっていますが、これについて同社は次のようにコメントしています。 

「ガリガリ君は2016年に60円から70円へ、2024年に70円から80円へと価格改定実施に伴い、弊社の姿勢を誠心誠意お伝えしたいという考えから、TVCMや新聞広告、交通広告にてお知らせいたしました。

値上げによってご負担をおかけすることになるにも関わらず、お客さまからはガリガリ君を応援する温かいお言葉や好意的なご意見をいただき、多くのお客さまに支えられていると改めて実感いたしました。

今後もより一層満足いただける商品をお客さまにお届けすることが、私たちの務めであると考えています」

今でもガリガリ君はコスパ抜群のおやつであることに変わりはありません。

1981年に50円で発売され、43年後の2024年現在80円という価格からは、むしろ赤城乳業の企業努力が感じられるのではないでしょうか。

Text by 千草ルシア