モナ王は年々量が減ってる? ロッテに聞いて分かった過去

Wikimedia Commons/ Miyuki Meinaka

値上げラッシュが止まらない昨今。

【画像】逆に量が増えたモナ王クランキー

「来月値上げ予定の商品は何千品目」というニュースを見ると、いつまでこの値上げラッシュが続くのだろうと不安になってしまうものです。

ロッテのロングセラー「モナ王」について、ネット上では「久しぶりに買ったらちょっと小さくなったように感じる」という声が聞こえてきました。

モナ王は本当に小さくなったのでしょうか。ロッテに聞いてみました。

モナ王は小さくなっている?

箱入りだった1996年発売当初の内容量は550ml(110ml×5個)。

2024年12月現在は、500ml(100ml×5個)です。

2009年に食べやすさアップを狙い、モナカの山が3つから8つに変更されました。

それに伴い内容量も調整されています。

減った理由についてロッテ広報部はNewSphereの取材に対し、「当時の資料が残っていませんので、正確なご回答はできないのですが、背景としては、リーマンショック後の経済状況が厳しく、企業はコスト削減が必須で、各社値上げあるいは容量ダウンを行っておりました」と回答。

モナ王マルチについても同様の理由が当てはまるようです。

1996年の発売当初は、希望小売価格は300円(税抜)でした。

2024年12月現在、希望小売価格は420円(税抜)です。

値上げの理由について同社は次のように説明しています。

「物流費の上昇、多くの原材料・包装資材の価格高騰により製造コストの上昇が続いている中、これまで品質を維持しながら合理化・効率化によりコストアップを吸収する努力を続けてまいりましたが、これ以上の企業努力によるコストアップの吸収は困難な状況となっており、やむを得ず価格改定を実施させていただいております」

ネット上では、「モナ王」の値上げについて話題になることが少なくありません。

この件に関し、同社は次のようなコメントをしてくれました。

「『モナ王』の価格改定について、ご理解頂けているご意見や厳しいご意見など、様々なご意見をいただき感謝しております。

そのような中、2024年10月7日に発売いたしました『モナ王<クランキー>』につきましては、2022年の初登場時の100ml(160円)に比べ、バニラと同じく大きいサイズの160ml(170円)でお届けしたところ、多くのお客様からご好評をいただき、大変ありがたく存じます。

今後も、お客様の声に耳を傾けながら、より一層の品質向上を目指し、価格以上の価値を感じていただける商品づくりに尽力してまいります」

小さくなったのは最近のことではなく、2009年からのようですね。

これまで原料高、燃料高、人件費の上昇などに対処するためのロッテは企業努力を続けていることが分かります。

今後も物価高は続きそうですが、消費者に寄り添った形での取り組みに期待したいですね。

Text by 千草ルシア