警察が自宅に押し寄せ自家製薬品などを押収 理由は身に覚えのない「爆発物取締罰則違反」疑い
今や、SNSで自分の趣味について発信するユーザーは数え切れないほど居ますよね。
現実世界では中々仲間を見つけられないニッチな趣味でも、SNSなら簡単に同じ興味関心を持つ人を見つけ、交流することが出来ます。
そのため、ついつい色々な情報を細かく投稿してしまいがちですが、そこには思わぬ落とし穴があるようです。
実験を趣味にしている人が巻き込まれたトラブル
今回、トラブルに巻き込まれてしまったのはXユーザーのこいるガン⑨さん(@coilgun_9)。
本業は電気設計のエンジニアですが、趣味は実験とのことで、Xにはその結果や関連の資格勉強について投稿しています。
具体的な実験内容としては、高電圧やパルスパワーを使った電気の現象をみるものや、電気分解、蒸留といった重化学工業のものを中心としており、そこで使用する専用の薬品や道具についても発信していました。
事件の発端は2024年10月下旬、突然自宅に警察がやってきたこと。
冷蔵庫に保管していた薬品全てと、薬品棚に陳列していた市販薬や自家製薬品、さらにガラスビーカー等の実験道具を押収されたといいます。
警察によると、こいるガン⑨さんには「爆発物取締罰則違反」の疑いがかかっていました。
「爆発物取締罰則」とは、下記のようなことが該当します。
「治安を妨げまたは人の身体財産を害する目的をもって、爆発物又はその使用に供すべき器具を製造、輸入、所持又は注文すること」
「爆発作用そのものによって公共の安全をみだし又は人の身体財産を害するに足りる破壊力を有するものであること」
当然、こいるガン⑨さんの自宅に該当薬品は存在しません。
それでも警察が自宅捜査にやってきたのは、X経由で情報が漏れ、何者かに通報されたからだといいますが、詳細は本人も知らないそうです。
薬品が押収された後は、すぐに調書作成が行われました。
身分証明書やパソコンが返却、翌日に警察署に出向いてスマホが返却されたものの、そこから約半月の間は音沙汰がなかったといいます。
そして11月中旬、容疑の疑いが晴れたとのことで、突然薬品類が返却されました。
今回の騒動を受けて、こいるガン⑨さんは「今後の活動について、自宅での実験については周囲への影響を考慮して一層安全対策を心がけていきたいと思います。また、ツイッターでの投稿内容に関しては、悪用されるおそれのある情報を出さないことに注意していきたいです!」とコメントしました。
趣味は深掘れば深堀るほど、常人には理解できない領域に達するといいますが、専門的な知識や技術を要する趣味は特に素人からすると危険に見えることがあるかもしれません。
趣味に限らず、自分についてSNSで発信する時は必ず客観的な視点で内容を見直すことが求められますね。
こいるガン⑨さんはYouTubeでも自身の活動について投稿しています。
興味がある方は是非そちらもチェックしてみてください。