2024年のスペイン野球リーグが閉幕 今後の活躍に期待できる選手5人
2024年8月半ば、スペインの野球リーグ『リーガ・エスパニョーラ・ディビジョン・デ・オノール』が今シーズン閉幕しました。
11チームで4月上旬から8月上旬までを週末に2試合行い合計36試合消化し、プレーオフの末今年度は下馬評通りの戦いをしたバレンシアが優勝しています。
実際に同リーグでプレー経験のある筆者が、レギュラーシーズンの総括と個人成績編を紹介します。
スペイン野球リーグ個人別成績
傾向としては強豪チームの主力は年齢30代前後の選手が多いことが特徴的。
シーズン前、下馬評、個々の力共に圧倒的優位にあったテネリフェ、バレンシアの選手や今年健闘したビルバオの選手等を中心に投打共に多く、上位成績を占めています。
そのため、上位2チーム以外から上位5傑入りした打率トップのミラルブエノのベネズエラ人選手であるアンドレス・バスティダス選手、元バルセロナでサンボイ所属のカタルーニャ人選手のエリックパエズ投手等は賞賛に値する活躍ぶりです。
今季好成績を残した30代中盤のベテラン選手を除いた欧州選抜で呼ばれていない、ないしスペイン代表としてまだ大きな大会で選出されていない、もしくは選ばれていても注目されていない、日本では無名の若手実力者をこの上位5傑の選手を中心に厳選して特集していきます。
Elio Silva(テネリフェ所属。ベネズエラとスペイン国籍)
今季は9勝を挙げ勝ち星5傑の中にランクインした、元マイナー経験者でテネリフェの左の変則型先発投手。
14試合に登板し9勝1敗。投球回数72.2、被安打64、自責点21、与四死球21、奪三振86、被本塁打4、防御率2.60
20代後半の年齢とあり、左投手が枯渇しがちな代表にもほしい人材とも言えます。
︎Fran Sanchez(ビラデカンス所属。スペインとカタルーニャ国籍)
2001年生まれのカタルーニャ人。U18代表経験者で、右のムービングファスト系の投手。
負け数が重なってしまったがコントロールが良く大崩れはしないタイプでU18時代にはアメリカ戦で先発登板経験も有り。
15試合に登板し5勝8敗、投球回数105.0、被安打130、自責点50、与四死球20、奪三振59、被本塁打2 防御率4.29
Andres Bastidas(ミラルブエノ所属。スペインとベネズエラ国籍)
2024年シーズン首位打者の内野手。
2000年生まれと若く、今後も期待される人材。 まだ大きな大会では招集はされていません。
18試合に出場。64打数29安打、四球12、三振1、本塁打0、盗塁3、打率.453
RODRIGUEZ REYES Leomartires(テネリフェ所属。スペインとドミニカ共和国国籍)
シーズン42得点の好成績を残した元LAD傘下の選手。
30前半と年齢というリミットはあるもののタイトル争いした他の選手が30後半のベテラン選手が多く、それから守備力の高い二遊間を守れて走れる選手なのでもうあと数年間は代表等で選ばれる事もあるかも知れないのでこの選手にも要注目。
28試合に出場。114打数41安打、本塁打4 、四球17 、三振6、盗塁6 、打率.360
筆者:岩本剛
大阪府泉大津市出身。
社会人野球、東京LBC、ゴールドジムBCを経て2012年以降は海外を渡り歩き、これまでアメリカのサマーリーグやオランダやスイス等の欧州のリーグを転々し、2017年から直近までスペイン国内リーグ、ベイスボル・バルセロナに所属。
コロナ禍を契機に一度は引退をしたものの、ベースボールユナイテッドで力投を見せていたバートロ・コローンの勇姿に惹かれ現役復帰を決意し、今現在、現役復帰へ向けてリハビリ中。