日本で普及が進んでいない宅配ロボットの実態 「ハラハラさせることが多い」
日本では配膳ロボットが飲食店に導入されてから久しいですよね。
では、海外では働くロボットがどのくらい日常生活に浸透しているのでしょうか。
森で彷徨っていた宅配ロボット
「スーパーの宅配ロボットが森の中で迷っていた」とXに投稿したのは、フィンランド在住のイワシめだいよん(@iwashi_maailma)さん。
この宅配ロボットはオンライン食品の系列店を手がけるKAUPATのもので、フィンランド全土に導入されています。
ロボット便について、公式HPでは「環境に優しく、電動で動く小型ロボットで、荷物入れに買い物袋2つ分の商品を運ぶことができます。
生鮮品・冷凍品両方のスペースがあります。 お客様のお買い物をその場で梱包し、地図上でご指定いただいた配送先までロボットをお送りします」と紹介されています。
注文の仕方は簡単で、ストアアプリで商品を選択した後に住所を入力し、ロボット便を選択するだけ。
到着後はアプリまたはSMS認証でロボットの蓋を開け、商品を受け取ることができます。
ロボットは店舗から半径約2km以内まで配達でき、重さの上限9kgを超えなければ冷凍食品も注文可能で、注文から30分〜1時間で到着するといいます。
さらに、安全対策が入念にされており、盗難防止のためロボットを配達中に持ち上げるとサイレンが鳴る仕様になっています。
また、交通面に関しても12台のカメラ、超音波センサー、レーダーを使って周囲を監視し、約60メートルの距離からターゲットを検知することができます。
さらに雪の日は専用のタイヤを装着するといった、フィンランドならではの措置もあるようです。
公式HPによるとこのロボットはすでに世界中で400万件以上の単独配達を行っており、 事故は極めて稀だということです。
イワシめだいよんさん自身はこのオンライン食品スーパーアプリを持っているものの、宅配ロボットは「自転車よりも遅い」という理由で使っていないといいます。
さらにこのロボット自体、体感としてそこまで普及しておらず、首都圏住みにも関わらず今まで見かけたのは今回含め2回だそうです。
投稿のロボットについては、「森の奥へと続くマウンテンバイクコースの前でグルグル回っており心配で見守りました」とのこと。
また、イワシめだいよんさんは知人からも「横断歩道を渡ろうとしていて轢かれそうだった」「段差に躓いていた」といった心配になるようなロボット便の配達事情を耳にするそうです。
「色々とハラハラさせ、初めてのお使いを見守る母の気分にさせてくれる事は間違いなさそうですね」とコメントしました。
日本ではまだ導入されていない宅配ロボット。
安全性を保ったまま配達速度を上げることができれば、より実用的なツールとして注目が集まりそうですね。
一人暮らしのお年寄りにとっても、生活を支えるサービスになるでしょう。
今後の発展に期待が高まります。