なぜ?浮き具を装着していた子供が溺水 国民生活センターの注意喚起に「怖い」
夏休みの子供たちのプール遊びに欠かせない浮き具。
安全対策として浮き具を着用させている保護者も多いはずです。
しかし国民生活センターが実施した商品テストの結果、一部の浮き具では溺水の危険性があることが明らかになりました。
浮き具を装着していても溺水事故が発生
同センターは、市販されているアームリング付きの浮き具について検査を行いました。
アームリング付きの浮き具とは、腕にはめる浮力体のアームリングと、胸の部分の浮力体から構成されているもの。
小さな子供が、腕にはめてプールで遊ぶ様子を見たことがあるのではないでしょうか。
同センターによる検査の結果、浮くための膨らんだ部分を腹部ではなく背中につけてしまうと、水面にうつ伏せになり呼吸ができなくなってしまうことが判明しました。
実際このケースで、2023年に保護者が目を離した隙に3歳の子供が溺れてしまい、一時心肺停止になってしまう事故が発生しています。
浮き具を使用する人々が増える夏、注意が必要な状況です。
さらに、仮に適切な浮き具を使っていたとしても、場所によっては溺れてしまう危険性があります。
プール以外の場所では、浮き具ではなくライフジャケットを着用することが必要です。
アームリング付き浮き具は、海や川などの自然領域での使用には適さないとされています。
同センターは「アームリング付き浮き具は、着用の向きやベルト等の緩みによって溺水の危険が高まります。
命にかかわりますので、必ず正しい向きを確認し、浮力体が身体に密着するように正しく着用しましょう」と注意を促す見解をしました。
併せて「付き添いと監視を欠かさないこと」も指摘しています。
浮き具があっても、保護者の目が離れると事故が起こってしまう可能性があるからです。
子供がきちんと正しい付け方をしているかなどを適宜確認する必要があります。
普通の浮き具はライフジャケットとは違い、命を守るためではないことを知った上で正しく使うことが大切です。
楽しい夏の思い出作りのためにも、保護者が子供の安全性確保に全力を尽くすことが不可欠になっています。
命に関わる問題なだけに、関係者の一層の注意が期待されている状況です。
出典:国民生活センター