どっちかで迷うエアコンの冷房と除湿 電気代の差は?

画像はイメージ(Flicker/ Masaki Shiina

2024年の夏も猛暑日が続き、エアコンを冷房や除湿モードにして稼働させる方が多いはず。

エアコンの冷房と除湿を適当に決めている方も多いかもしれません。

しかし、エアコンの冷房運転と除湿運転では、電気代にかなりの開きがあるのだそうです。

家電などを製造している、日立がウェブサイトで解説しています。

エアコンの冷房と除湿、電気代の差は?

一見、両者に電気代の違いはあまりないと思われます。

しかし、実は両者の仕組みが根本的に異なるため、消費電力に大きな違いが生まれるのです。

一般的に冷房は、圧縮機で作った高温のガスの熱だけを室外に放出させ、そのガスを冷やして室内の空気を冷やす仕組みとなっています。

この過程で空気中の水分も一部取り除かれるため、除湿効果をついでに得ることも可能です。

一方の除湿には、主に2つの方式があります。

1つ目は「弱冷房方式」と呼ばれ、冷房運転と同様の仕組みです。

しかし、さらに低い温度設定で運転することで、より多くの水蒸気を結露させて除湿を行います。

2つ目は「再熱除湿方式」と呼ばれ、まず冷房運転と同様に空気を冷やして水蒸気を結露させた後、別の熱交換器で空気を再度加熱し、適切な室温に調整して送風する方式です。

このような違いから、除湿の種類によって電気代が大きく変わります。

実際、電気代は再熱除湿が最も高く、次いで冷房運転、弱冷房方式の順に安くなるそうです。

ただし、電気代の具体的な差は温度や環境によって少し変わります。

弱冷房方式が最も電気代が安い理由は、低温運転により圧縮機の負荷が低くなり、消費電力が抑えられるためです。

しかし、室温が下がりすぎてしまい、寒くなりすぎるデメリットもあります。

なので、電気代を重視するなら冷房運転か弱冷房方式を選ぶのが賢明でしょう。

快適性を優先するのであれば、温度がちょうどよく、ベタつかずに気持ちよく過ごせる再熱除湿方式を使うのがよいかもしれません。

時間やライフスタイルに合わせてモードを使い分けるのも得策です。

例えば「日中は発汗が多いから弱冷房形式の除湿」「夜間は寒すぎないのが望ましいから冷房」といった具合に、時間帯に合わせてモードを変更することができます。

エアコンの機能を理解し、ライフスタイルに合わせてうまく活用することが何より重要です。

今年の夏は、機能の違いを把握して賢く使い分けてみてはいかがでしょうか。

快適で省エネな生活が送れるかもしれません。

出典:日立株式会社

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Text by 菅山久志