不在者票改ざんの疑い 共和党候補の不正疑惑をFBIが捜査 ノースカロライナ州下院選

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◆共和党が予備選やり直し要求、民主党知事は拒否権行使
 NBCニュースの6日付記事によると、この不正投票疑惑に対し、民主党が過半数を占める下院で来年1月から議長の座に就く公算が高い民主党のナンシー・ペロシ議員は、下院が「ノースカロライナ州で新たな選挙を行うことを命令することが可能だ」と述べ、さらに下院が「誰が議員として就任するか決定する権利を持つ」「当選した議員の誰もが、他の議員の就任に反対する権利を持っている」と付け加えている。

 しかし地元ノースカロライナ州の公共ラジオ局WUNC(電子版)は、同州共和党と第9地区共和党は、ハリス氏の不正疑惑にもかかわらず、同議員の得票が上回っていることから、捜査中は同氏を下院議員として就任させるべきだと主張し、同州選挙管理委員会にハリス氏がリードしているという非公式の認定を求めている。もし同州共和党がハリス氏を下院に押し付けたところで、ペロシ氏や過半数を占める民主党議員たちがそれを許可するとは考えにくい。

 USニュース&ワールド・レポート誌(電子版)の16日付報道によると、共和党員が過半数を占める同州議会は、もしFBIによる捜査の結果、ハリス氏に不正が認められた場合、同地区下院選の共和党予備選を再び行い、新しい共和党候補を選出後に再度選挙を行う新法を承認したものの、CBSニュースは同州のロイ・クーパー州知事(民主党)は18日、同法に拒否権を行使したと報道している。

 どうやら、ノースカロライナ州第9地区における不正選挙疑惑の真実解明と同地区選出の下院議員の選出は来年まで持ち越しそうだ。トランプ大統領はこれまで、この件についてコメントをしていない。トランプ氏が「投票権のない移民がヒラリー・クリントンに投票した」などと大騒ぎしていた不正選挙が同氏の属する共和党員により行われたと判明すれば皮肉な話である。

Text by 川島 実佳