カナダに続くか、大麻合法化の可能性のある6ヶ国

Chris Young / The Canadian Press via AP

 大麻や他の薬物に関する法規制は、30近くの国において緩和されてきており、それほど遠くない将来に合法化される可能性のある国も多い。南米ウルグアイでは、2013年、世界で初めて大麻が合法化された。10月17日、カナダがそれに続く第2の国となった。その規模と国際的な地位により、他の国々がその流れに乗ることも起こり得る。カナダの合法化に影響を受けそうな国々を紹介する。

◆ニュージーランド
 政府は昨年末、医療大麻の解禁を検討すると発表し、2020年までに成人の使用に限定した合法化を問うための国民投票が実施される予定だ。実際の文言や国民投票で問われる範囲については明確化されていない。

「国民投票の実施が賛同されたことは、ニュージーランドでの議論がどこまで進んできたかを示している。そして、良好な関係を持ち、文化的にもよく似ているカナダが模範例となっている事実は、改正の動機を後押しするだけのことはある」と、英国に拠点を置き全世界の薬物についての法改正に関わるNGO団体トランスフォームでシニア政策アナリストを務めるスティーブ・ロールス氏は述べた。

 現時点では、娯楽目的の大麻は違法のままである。所持の場合は500ドルの罰金、栽培および販売の場合は懲役14年の刑罰が課せられる。

◆メキシコ
 薬物戦争による暴力と汚職に疲弊したメキシコでは、2009年、少量の大麻と他薬物の所持が解禁された。2015年以降、メキシコ最高裁判所によって示された一連の判決は最終的に、個人の使用目的で大麻を栽培、販売する権利は個人にあるとされ、大麻合法化への足固めとなった。

 次期内務大臣のオルガ・サンチェス・コルデロ氏は、最高裁判事としてこれまでの判決のいくつかに関わっており、麻薬合法化を広く促進していくつもりであると述べている。7月に政権を勝ち取り、メキシコ国会の上下両院で主導権を握る与党を率いる、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール次期大統領より賛意を得ている。

「メキシコは、この議論において実に大きな影響力をもつ立場である。恐らく来年には、国内での大麻取引を規制するための法案について議論していることだろう」と、ラテンアメリカに関する権利擁護団体ワシントン事務所のジョン・ウォルシュ氏は述べた。

 ビセンテ・フォックス元メキシコ大統領は、自らの政策を進めるため、歴史ある大麻の専門雑誌、『ハイ・タイムズ誌』の役員メンバーに加わった。自らを、大麻合法化を掲げる世界的キャンペーンの闘士であると称している。

Text by AP