◆長野県が長寿になっている理由
　長寿県としては、長野県も名高い。現在は滋賀県に1位を譲ったものの、かつては男性の平均寿命で5回連続1位を獲得していた。最新データでは、男性で全国2位、女性で4位となっている。

　産業技術総合研究所の田辺和俊氏および東洋大学の鈴木孝弘氏による「平均寿命および健康寿命の都道府県格差の解析」は、食生活が大きな要因とみる。長野県では、保健師や保健補導員、食生活改善推進員が中心となり、塩分摂取量の削減や野菜摂取量の増加を推進してきた。これにより、心疾患や脳卒中などの生活習慣病のリスクが低減されているという。

　また、地域社会の活動が活発であることも長寿の一因だ。長野県では、高齢者や女性の就業率が高く、社会活動や趣味活動も盛んだ。田辺氏らは、これが精神面での健康増進に寄与し、長寿につながっている可能性があるとみる。

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　医療体制の充実も見逃せない。長野県では在宅医療や保育所、図書館、博物館、公民館などの公共施設が充実している。こうした機関の充実は、住民の健康維持に寄与する。

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