栄養トップクラス、知っておきたい「キウイ」のあれこれ 皮も食べるべき理由
◆実は食べられるキウイの皮
あまり知られていないが、キウイの皮は食べることができる。多くの人がキウイを食べる際に皮をむいてしまうが、実際には皮も可食部であり、栄養価が非常に高い。キウイの皮には果肉以上の栄養素が含まれており、特に食物繊維や抗酸化物質が豊富だ。
栄養士のジリアン・カルバートソン氏は、米医療機関のクリーブランド・クリニックの記事の中で、「キウイには約60種類の品種があり、すべての品種の皮を食べることができる」と説明している。
中身が緑色のキウイは、「ファジーキウイ」とも言われる。皮が毛羽立っているため、こちらは食べるのに抵抗があるかもしれない。一方、金色のキウイ(ゴールドキウイ)は、皮が滑らかで毛がないため、いっそう皮ごと食べやすい。
どちらの品種も、皮を食べることで、食物繊維の摂取量が大幅に増える。カルバートソン氏は、「キウイはどれも食物繊維の良い供給源ですが、皮を食べることで、摂取量は50%増加する」と述べる。
豊富なのは食物繊維だけではない。キウイの皮には、果肉の3倍の抗酸化物質が含まれている。抗酸化物質は、体内の不安定な分子であるフリーラジカルと戦い、細胞の損傷や老化、病気の兆候を防ぐ役割を果たす。カルバートソン氏によると、ゴールドキウイの皮を食べることで、ビタミンEの摂取量が32%増えるという。ビタミンEは免疫システムを強化し、感染症と戦う助けとなる。
なお、皮に生えている毛が気になる場合、キッチンタオルやナイロンブラシで軽くこすってそぎ落とすと良い。また、まるごとスムージーに加えれば、皮の食感を気にせずに摂取することもできる。
ただし、腎臓結石を患っていたり、過去に生じたことのある人は、キウイの皮を摂取してはいけない。カルバートソン氏は、「キウイの皮にはオキサレートが多く含まれており、腎臓結石のリスクを高める可能性がある」と警告している。