宇宙人は人類をどう見るのか UFO論争再燃、問われる「人類の姿」

ロズウェルのUFO博物館に展示された宇宙人の模型|CrackerClips Stock Media / Shutterstock.com

 何世代にもわたり、人類は「別の惑星から来た地球外生命体はどのようなものなのか」と考え続けてきた。しかし、その逆、つまり「彼らは私たちをどう見るのか」を問うことはめったにない。

 地球人にとって、その問いは少々耳の痛い答えを招きかねない。

 理論物理学者のアヴィ・ローブ氏は「もし私が遠くから地球を見ていたら、かなり失望するだろう」と語る。「私たちが投じている資源の大半は、他人に殺されないように、また他人を殺さないようにするための対立への対処に費やされている。わずかな領土を巡るウクライナ戦争を見てほしい。あれは知性の証しとは言えない」

 リトル・グリーン・マン(小さな緑の宇宙人)や未確認飛行物体(UFO)が私たちの身の回りに存在するのかを巡る議論は、2月にアメリカのバラク・オバマ元大統領がポッドキャストでの質問に答え、宇宙人は「実在する」が「見たことはなく」、さらに「エリア51に保管されているわけでもない」と語ったことで熱を帯びた。その後、ドナルド・トランプ大統領はソーシャルメディアで、「途方もない関心」が寄せられているとして、政府文書の公開を指示したと発表した。

 アメリカ航空宇宙局(NASA)のアルテミス2号の1日の打ち上げでアメリカが再び月を目指すなか、UFOへの関心も高まっている。搭乗する4人の宇宙飛行士は、月を周回した後、地球へ帰還する予定だ。

 戦争や市民不安、気候変動、社会の分断に引き裂かれた世界では、地球を訪れる新たな来訪者が私たちや私たちの苦闘をどう見るのかと考えるのは難しくない。いずれにせよ、アメリカ人の半数を大きく上回る人たちが、『X-ファイル』のスローガン「真実はそこにある」に共鳴している。

 ピュー・リサーチ・センターが2021年に実施した調査によると、アメリカ人の約3分の2が「他の惑星に知的生命体が存在する」というのが最もありそうな推測だと答えた。また、アメリカの成人の約半数が、軍関係者によって報告されたUFOは「間違いなく」あるいは「おそらく」地球外の知的生命体の証拠だと答えている。

 カリフォルニア州マウンテンビューにあるSETI研究所の社長兼最高経営責任者(CEO)、ビル・ダイアモンド氏は「生命や知性、さらにはテクノロジーが誕生した場所が、この途方もなく、理解を超える広大な宇宙の中でここだけだとは考えたくない」と語る。「これはある意味、人類が『私たちは孤独でいたくない』と感じていることを物語っている」

◆上空には何かがいる。だが、それは何なのか?
 1947年にニューメキシコ州ロズウェル近郊で残骸が回収されて以来、アメリカ人は地球外生命の存在という考えに魅了されてきた。軍は当初、その物質は空飛ぶ円盤のものだと発表したが、その後方針を転換し、気象観測気球のものだと説明した。

 ハリウッドはこの題材に飛びついた。空飛ぶ円盤やリトル・グリーン・マン、そしてやがて人型のグレイ・エイリアンは、大衆文化の一部になった。象徴的な『スタートレック』シリーズでは、毎年4月5日が「ファースト・コンタクト・デー」として祝われている。『トレック』の正典では、2063年のこの日に人類が初めてバルカン星人と接触したとされているためだ。

 大衆文化の多くは、宇宙人が攻撃的である可能性を示唆している。デューク大学でSFを教えるプリシラ・ウォルド氏には、その理由について一つの考えがある。

 ウォルド氏は「それは私たちが何者であるかを映し出しているのだと思う。私たちは、お互いをどう扱っているかを宇宙人に投影している」と語る。「つまり、宇宙人が降りてきて、私たちを征服しようとし、暴力的であるとする。それは誰のように聞こえるだろうか。まるで私たち自身のようだ」

 アメリカ国防総省は2024年、未確認で説明のつかない航空現象に関する何百件もの報告書を公表した。ただ、その調査では、それらの起源が地球外にあることを示す兆候は確認されなかった。

 デビー・ドミトロ氏は、ミシガン州オークランド郡南部の空で、別々の機会に2度、不思議なものを目撃した。ドミトロ氏によると、3月1日にミシガン州ロイヤルオーク上空で見た緑がかった物体は、飛行機にもヘリコプターにも見えなかったという。56歳の医療従事者である同氏は、それが何らかの商業用あるいは配達用ドローンだった可能性も認めている。

 だが、2023年にデトロイト北方の同じ一帯で見たものは、そう簡単には説明できないという。

 ドミトロ氏は「あれは4つの黄色い光、黄みがかった金色の光で、どれもとても低いところを飛んでいた」と振り返る。最も近づいた時、その光は上空約100フィート(約30メートル)の位置にあったという。

 同氏は「音もなく、あれほど低い場所を、完全に整った隊形で飛んでいるものは見たことがない」と語る。「それは人工物なのか。人工物ではないのか。そんなことは誰にもわからない」

 実際、誰にわかるだろうか。未確認飛行物体を意味する「UFO」という言葉は、近年では「UAP(未確認航空現象、または未確認異常現象)」という表現に置き換わりつつある。

 宇宙における生命と知性の本質を探究し、探索し、理解しようとするSETIのダイアモンド氏は、UAPやUFOのような「そうしたものは間違いなく存在する」と語る。

 ダイアモンド氏は「人は空に何かを見ても、それが飛行機やドローン、ヘリコプターのような人間の技術なのか、あるいは鳥のような動物なのかを即座に見分けたり認識したりできないことがある。だから、それが何なのかわからないのだ」と説明する。

◆真実を明らかにする時
 多くの人と同じように、ドミトロ氏も政府が何を知っているのかを知りたがっている。「もっと多くの情報があるはずだ。もっと知りたい」と同氏は言う。「私は先入観を持っていない。大事なのは常に科学的な証拠だ」

 退役海軍少将のティモシー・ギャローデット氏は、証拠はUAPが空と海を高速で移動していることを明確に示していると述べる。

 ギャローデット氏は「それらを操作、あるいは制御している非人類の知性は間違いなく実在する」と語る。「私たちは墜落した機体を回収している。その起源が地球外かどうかはわからないが」

 ギャローデット氏はアメリカ海洋大気局(NOAA)の長官代行を務めた経歴を持つ。2024年のUAP情報公開に関する公聴会にも参加しており、トランプ大統領が約束した政府文書の公開は、人々の強い関心を集める事柄だと話す。ただ、同氏は大統領がその約束を実行に移すことを願っている。

 ミシガン大学天文学部のエドウィン・バーギン氏は、地球外生命の探索について教えている。同氏によると、宇宙には何十億もの銀河があり、それぞれに何十億もの星があるため、別の場所で生命が発達した可能性はかなり高いという。もし知的生命体が途方もない距離を移動して地球に到達したのなら、人類が混沌を生み出しがちな存在であるにもかかわらず、彼らは自らの存在を明らかにするはずだと同氏は考えている。

 バーギン氏は「彼らは私たちを狂っているように見るだろうと思う。だが、それでも姿を現すはずだ」と語る。「そうでなければ、ただ座って観察するつもりでもない限り、わざわざここへ来る理由がないからだ」

 ハーバード大学の理論・計算研究所所長であり、地球外技術の痕跡(アーティファクト)の証拠を体系的かつ科学的に探す同大の「ガリレオ・プロジェクト」を率いるローブ氏は、地球外生命体が存在する可能性は高いと考えている。

 ローブ氏は「彼らは私たちを笑っているかもしれない」と言う。「彼らは私たちを監視しているのかもしれない。私たちが捕食者のような存在にならず、彼らにとって危険な相手にならないかを確かめるために」

◆国家安全保障の観点から
 ダイアモンド氏によると、政府がUFOやUAPを巡って秘密主義をとる背景には、その多くが国家安全保障上の懸念と結びついている事情があるという。

 ダイアモンド氏は「私たちには、主に国家安全保障や防衛などさまざまな目的のために運用される、非常に高度な技術がある。人工衛星や地上配備のもの、あるいは空に向けられたものや航空機に搭載されたものだ」と語る。「それらが時に物体を捉えることがある。その背後にある技術は機密性が高く、保護されている」

 海軍で32年間勤務し、機密指定のUAP映像を見た経験を持つギャローデット氏は、海軍が抱えるUAP映像の「宝庫」を含む政府のデータは、研究と物体の特性への理解を深めるため、科学者と共有されるべきだと主張する。

 同氏は「これらの物体が私たちの空域で航空機とニアミスを起こしているのを見ると、それは現実的で正当な懸念だ」と言う。「私たちは、それが何なのか、そして人類とどう関わろうとしているのかを、まだ確信を持って理解できていない。それは国家安全保障上の脅威かもしれないし、そうではないかもしれない」

 ギャローデット氏は「無知であることが、これまで良い国家戦略だったことなどあるだろうか」と問いかける。「それが恐ろしいものか、有害なものか、そうでないのか、あるいはその混合なのかにかかわらず、真実を追い求めることは私たちにとって最善の利益になると思う」

 一方、ダイアモンド氏は「本物の宇宙人との遭遇が秘密にされ続けることはあり得ない」と考えている。

 同氏は「もし星間航行をマスターした文明があるなら、彼らは私たちの想像をはるかに超える技術と能力を持っている」と語る。「彼らが接触したいと思えばそうするだろうし、そうしたくなければしない。見られたいと思えば見られるし、そうでなければ見られることはない」

By COREY WILLIAMS Associated Press

Text by AP