あなたの「愛着スタイル」理解、根本から間違っているかもしれない
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ケルシー・コールズ氏のセラピー室を訪れる新しいクライアントが、自らの愛着スタイルを宣言することは珍しくない。
「質問を投げかけると、『まず、自分は不安型だと自認していることを知っておいてほしい』と言う人がいる」と、シアトルの結婚・家族セラピストであるコールズ氏は語る。「彼らを理解する上で役立つデータではあるが、愛着スタイルというものは、それほど固定的なものではない」
愛着理論、あるいは少なくともTikTok(ティックトック)などで簡略化されたその「SNS版」は、今や人間関係における主流の考え方の一部となっている。
しかし、人々が愛着スタイルについて誤解している点があると、アミール・レバイン博士は指摘する。氏の2010年の著書『異性の心を上手に透視する方法』(原題: Attached)は、半世紀にわたり発展してきたこの理論を世に広めるきっかけとなった。
「子供の頃の愛着スタイルが、大人になってもそのまま続くという考えが文化の中で絶えず広まっているが、決してそんなことはない」とレバイン氏は言う。
◆愛着スタイルの簡単な解説
愛着理論は、1950年代にイギリスの精神科医ジョン・ボウルビィの研究から生まれた。氏は第二次世界大戦中に養育者から引き離された子供たちを調査し、生存のための行動システムを特定した。その後、心理学者のメアリー・エインスワースが、乳児が母親との短い分離や再会にどう反応するかを観察することで、この研究をさらに発展させた。
エインスワースは子供の愛着パターンを「安定型」「不安型」「回避型」に分類した(後に「恐れ・回避型」という4つ目のカテゴリーも認識された)。その後、人間関係の研究者たちは、子供時代の愛着と、大人がパートナーに対して抱く愛着のあり方の間に関連性があることを発見した。
簡単に言えば、「安定型」の成人は親密さに抵抗がなく、関係の修復にも積極的に取り組む。「不安型」の人はパートナーの愛情を疑いやすく、多くの承認を必要とする。「回避型」は自律性の喪失を恐れ、親密さを最小限に抑えようとする(「恐れ・回避型」は両者が混ざった状態だ)。
レバイン氏は愛着スタイルを、人間関係におけるその人の「安全レーダー」、つまり自分が安全だと感じるためにとる行動だと考えている。問題が生じるのは、不安型や回避型の人が、その分類を「治療が必要な診断名」のように扱ってしまうときだとレバイン氏は指摘する。氏はコロンビア大学の臨床精神医学教授であり、このテーマに関する新著『Secure』を4月に出版予定だ。
「これらは病理ではない。単なる個性のバリエーションに過ぎない」と語る。
◆ラベルが常に役立つとは限らない
20年以上にわたり人間関係における愛着を研究しているカンザス大学のオムリ・ギラット教授(心理学)は、これらのカテゴリーは大規模な統計データに基づいているため、誰にでも完璧に当てはまるわけではないと言う。状況次第で、誰もが少し不安になったり、回避的になったりすることがある。
一部の人にとっては、ラベルを貼ることは有益どころか逆効果になる可能性もある。
オンライン診断で「回避型」と出たことを、パートナーが苦しんでいても自分を変えないための言い訳にする人もいれば、「不安型」という結果を見て、自分はもうだめだ、あるいは何かが間違っていると感じてしまう人もいるとギラット氏は言う。
自分を枠にはめてしまうことは、「個人の自己理解や、どう変われるかという認識にとって、あまり良いことではない」と指摘する。
◆すべてが「母親のせい」ではない
レバイン氏によれば、愛着スタイルは養育者の接し方と強い関連があるものの、実際にはさまざまな要因が組み合わさって形成されるため、ステレオタイプに当てはまらないケースも多い。例えば、レバイン氏の診察室には、温かく愛情深い家庭で育ったにもかかわらず回避型になった人々が多く訪れるという。
また、どれほどの距離感を好むかについては、生物学的な傾向もあるとレバイン氏は信じている。その説明としてレバイン氏は、神経科学者がヒトの脳の研究に用いる微小な線虫(C. elegans)を例に挙げた。
ほとんどの線虫は集まって餌を食べるが、中には他が近づくと逃げ出す「単独型」もいる。脳内の特定のタンパク質を一つ入れ替えるだけで、彼らは単独型から社交型へと変化するという。
「心理学や精神医学の世界では、かつては統合失調症を母親のせいにし、次に自閉症を親のせいにした歴史がある」とレバイン氏は、安易な原因追及を牽制(けんせい)する。
◆愛着スタイルは固定されたものではない
それでも、自分の愛着スタイルを知ることは、人間関係における問題のあるパターンを特定するための有用な第一歩になり得るとギラット氏は言う。
「愛着について知ることは、自分自身や人間関係、そして幸福への道を阻んでいる障害を理解する上で大いに役立つ」
レバイン氏は、イリノイ大学の研究者R・クリス・フレイリー氏が開発した質問票に基づいたオンラインツールを構築した。
レバイン氏は、相手との関係性によって異なる反応が引き出され、愛着スタイルが変化することもあると指摘する。そして、人間の脳には可塑性(変化する能力)があるため、時間をかけてより「安定型」へと学んでいくことが可能だ。
「小さなやり取りの積み重ねが、より安定した相互作用を生み出し、脳の構造を根本から変えることができる。私たちはその能力を利用して、人々がより安定した愛着を築けるよう助けることができるのだ」
By ALBERT STUMM Associated Press




