アフリカ金融界のリーダー、ウィグウェのレガシー ヘリ墜落事故により死亡
◆ウィグウェのレガシー
ウィグウェは、1980年代後半に会計士としてのキャリアをスタートさせ、その後、ナイジェリア最大規模の銀行の一つであるGTBに10年間勤務。その後、GTB退社し、36歳の時に銀行員の仲間とともにアクセス・バンクを買収。2014年以降アクセス・グループの傘下にある同行のCEOを務めた。ウィグウェはM&Aの手法を用い、ケニア、南アフリカ、アンゴラ、ボツワナ、モザンビークなどの銀行を買収しながら事業を拡大させてきた。グループの資産総額は2018年から2023年の間で4倍以上に増加。グループのウェブサイトによると、アクセス・バンクは700の支店を持ち、世界3大陸17ヶ国、5200万人以上の顧客と取引があり、2万8000人の従業員が、ナイジェリアをはじめとするサブサハラ・アフリカの各地、イギリス、ドバイ、中国、レバノン、インドで勤務する。
ウィグウェは銀行の事業のみならず高等教育にも力を入れており、自身の故郷にウィグウェ大学を設立。大学は今年秋に開校予定で、今後5年間で合計1万人の学生を迎え入れる計画だ。同大学はアフリカ初のアイビー・リーグ大学を目指すとある。ウィグウェはこの大学を世界に通用する一流大学にしたいという強い想いを持っていたようである。
アフリカの金融界をリードしてきたウィグウェは57歳の現役で、今後もグローバルレベルでのさらなる活躍が期待されていた人物。今後ますます成長が見込まれるアフリカ大陸にとって、国内外でリーダーシップを発揮してきた彼を失ったインパクトは大きい。
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