フランス出生率、戦後最低1.68 少子高齢化の流れが加速

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 フランスの統計機関である国立統計経済研究所(INSEE)が2023年の出生率(合計特殊出生率)に関する速報値を発表。近年下降を続ける出生率だが、昨年は第二次世界大戦後最低となった。

◆出生率の低下が加速
 INSEEの発表によると、出生率は1.64で、2023年には67.8万人の子供がフランスで生まれた。この数字は前年より4.8万人少なく、1946年以降最低だ。一方で、死亡数が減ったためフランスの人口は少し増えている。

 フランスの出生率は3.04であった1947年以降大きなトレンドは右肩下がりだが、1970年以降の波は安定していた。一方、2010年以降はずっと下降トレンドで、出生率の低下が近年加速している。2014〜2019年の出生数の平均減少率は1.6%であったが、2022年には2.2%減少し、2023年は6.6%減少した。ちなみに2010年の出生率は2.01で、出生数は83.3万人だった。

 フランスの出生率1.64という数字は、日本の1.26と比べると高く、2020年時点のデータによるとフランス(1.83)は欧州内でも最も高い。ほかの上位国はルーマニアやチェコなどの東欧地域およびデンマークやスウェーデンなどの北欧地域。欧州平均は1.5で、オランダやドイツは平均値。イタリアやスペインは欧州最低レベルで日本よりも低い数字。

Text by MAKI NAKATA