1日わずか4000歩で死亡リスク低減 歩数増えればさらに効果 研究

Bignai / Shutterstock.com

 同研究チームを率いたポーランドのウッチ医科大学のマチェイ・バナッハ心臓病学教授は、「性別や年齢、温帯、亜熱帯、亜極といった気候の異なる居住地に関係なく、歩けば歩くほど良いことが証明されたのです」と述べた(ガーディアン紙、8/9)。

 また、この研究論文の著者で、ジョンズ・ホプキンス大学医学部の循環器専門医のセス・シェイ・マーティン博士は、「個人差はあるが、1日30分から45分、距離にして約3.2キロに相当する歩行になる」と補足した(ニューヨークタイムズ紙、8/9)。

◆健康効果に年齢差も 早い段階からの身体活動を推奨
 年齢別では、60歳未満は、1日の歩数が7000歩から1万3000歩の間で最も急激な健康増進が見られたが、60歳以上では6000歩から1万歩だった。

 バナッハ教授は、「この差は、『早ければ早いほど良い』という公式によって説明できる」と述べた。教授いわく、推奨レベルの定期的な身体活動であれ、健康的な食事であれ、その他の積極的なライフスタイルの変化であれ、健康への介入を早期に開始することが、コレステロール、血圧、血糖値上昇、その他の疾病の誘因に最も大きな影響を与える。「我々が身体活動の継続と呼ぶ定期的かつ一貫した身体活動を行えば、必ず大きな健康効果が期待でき、長生きすることができるのです」と述べた。(CNN、8/8)

Text by 中沢弘子