ゴブリンから人間に戻る一年…今年の言葉に「ゴブリンモード」 英出版社

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 オックスフォード大学出版局であるオックスフォード・ランゲージズ(Oxford Languages)が一般投票によって選んだ今年の言葉に、「ゴブリンモード(goblin mode)」が選ばれた。その詳細とは。

◆オックスフォードの今年の言葉
 オックスフォードの今年の言葉は、過去12ヶ月の間の精神、雰囲気(ムード)、関心事などを反映し、かつ長期的に文化的重要性を保持される可能性がある言葉(表現)とのことだ。オックスフォードの編集者は、年間を通じて、実際に使用されている言語データをもとに、使用頻度などの言語統計データを分析し、候補を追跡する。こうした学術的・科学的プロセスが背景にあることからか、2020年は到底一つの単語に収束させることができない年であったことを理由に、今年の単語の選出はなく、2020年の世論を英単語の切り口から分析した『空前の年における言葉(Words of an Unprecedented Year)』と題した報告書を発表している。一方、昨年はワクチンを意味する俗語「vax」が選ばれている。

 オックスフォード辞書で知られる出版局のオックスフォード・ランゲージズは2004年以来、「オックスフォードの今年の言葉(Oxford Word of the Year)」を編集部で選んで発表してきたが、今年は選考プロセスに一般投票が加わった。2週間の投票期間に34万票以上が投じられた結果、今年の言葉には9 割以上を得票した「ゴブリンモード」が選ばれた。ちなみに2位は「メタバース」、3位は特定の大義(コーズ)や団体、人物などの側について支持するという意思表示に使われる「#IStandWith」という結果になった。

Text by MAKI NAKATA