第7波起こすか、オミクロン株「BA.5」とは? 新規感染20万人超のフランスでは6割
◆飲み込み障害、消化器官、嗅覚味覚障害など
パリ・テノン病院のジル・ピアルー医師は、これまでの新型コロナと比べてBA.5の症状で目立つのは「喉の痛みと飲み込むことが難しいこと」だと指摘している。フランス健康局が6月17日にまとめた報告によれば、感染者に認められる症状で一番多いのは疲労の72%、続いて咳と発熱が56%、頭痛が50%、鼻水が49%、筋肉痛が39%、喉頭痛が38%と続く。また、吐き気や嘔吐が17%に下痢が14.5%と消化器官へも影響があり、嗅覚・味覚障害もともに16%と少なくない割合で起こっている。フランス健康局によれば、これらはBA.1と比べて高い数値だ。(トップ・サンテ誌、7/4)
◆長く続く症状、少ない無症状感染者
これまでのオミクロン株よりも症状が長く続くのもBA.5の特徴で、平均4日だったものが、7日間となっている(同)。
現在のところ、BA.4、BA.5ともに、重症化を引き起こす率が高いという報告はない。ただし、BA.2を駆逐したことからも、BA.5はBA.2よりも感染力が高い。またワクチン接種による免疫を回避する能力も高い。すでにオミクロン株感染初期に経験したように、重症化率は高くなくても感染者が増えれば重症者も増えるのは明らかであり、感染そのものを減らす努力が必要であることは確かだ。
なお、オミクロン株のBA.1感染の11%が無症状であったのに対し、BA.5の感染の無症状者は少なく3%と見積もられている(ル・ジュルナル・デ・ファム誌、7/5)。
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